文政権下の「積弊清算」捜査、無罪・嫌疑なしの結論相次ぐ…「誰も責任負わないし謝罪する人もいない」と指摘する声も

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 文在寅(ムン・ジェイン)政権がいわゆる「積弊清算」の名分で進めた捜査の多くは嫌疑なしか無罪という結論が出た。法曹界からは「大統領の一言で始まった無理な政治捜査だったが、誰も責任を負わず、謝罪する人もいない」という指摘が出た。

 朴槿恵(パク・クンヘ)政権時代、韓国馬事会の会長を務めた玄明官(ヒョン・ミョングァン)元サムスン物産会長は、文在寅政権で積弊として追及された。2016年10月、崔順実(チェ・スンシル)氏の国政介入事件が娘のチョン・ユラ氏の乗馬不正支援問題に飛び火したのが発端だった。玄元会長は馬事会の独自監査3回、雇用労働部の特別監督、農林畜産食品部の監査2回、監査院の監査2回を立て続けに受けた。また告訴・告発10件余りに対して検察の取り調べも受けた。その過程で馬事会職員2人が自ら命を絶ち、部下の死に衝撃を受けたある幹部も持病が悪化して亡くなった。昨年11月に終結した検察捜査で、玄元会長は全面的に嫌疑なしとなった。

 朴槿恵(パク・クンヘ)元大統領の弾劾当時、国軍機務司令部が戒厳令を準備したとされたいわゆる「戒厳令文書」事件で起訴された元機務司令部参謀長ら3人も全員無罪となった。当時与党だった民主党議員と軍人権センターがこの文書に関連する内容を暴露し、騒動が拡大すると、18年7月に海外歴訪中だった文在寅元大統領が独立捜査団の設置を指示した。軍捜査団は105日間、国防部、陸軍本部、大統領記録館など90カ所を捜索し、204人を取り調べたが、容疑を立証できなかった。

 朴賛珠(パク・チャンジュ)大将の公館兵「パワハラ疑惑」も捜査の結果、嫌疑なしとなった。李載寿(イ・ジェス)元機務司令官は18年、「セウォル号遺族査察」を巡る捜査を受けていたところ投身し死去した。

イ・スルビ記者

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