【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央通信は１０日、朝鮮労働党中央軍事委員会の拡大会議が９日に開催され、金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長（党総書記）が朝鮮半島情勢を分析し、軍隊の戦争準備を攻勢的に畳みかけていく綱領的結論を出したと伝えた。この日の会議は、韓米が２１～２４日に予定する合同軍事演習「乙支フリーダムシールド（ＵＦＳ）」の対策を講じるために開かれたようだ。北朝鮮は同演習を「北侵戦争演習」と見なして強く反発しており、これを挑発の口実にする狙いがあるとみられる。
金正恩氏は「敵の軍事力使用を事前に制圧し、戦争発生時に敵のさまざまな形態の攻撃行動を一斉に消滅させるための党中央の軍事戦略的企図実現において、基本は強い軍隊が準備できていること」と述べ、軍需工業部門のすべての工場と企業所で、軍の作戦需要に応じて各種の武装装備の大量生産を本格化する必要があると強調した。
朝鮮中央通信は同日の会議が「朝鮮半島地域の平和と安定を破壊する情勢悪化の主犯による軍事的なうごめきを分析し、徹底してけん制するための攻勢的な軍事的対応策などを決定した」と伝えた。
また会議では、朴秀逸（パク・スイル）大将を軍総参謀長から解任し、李永吉（リ・ヨンギル）次帥を後任に充てた。
朝鮮中央通信によると、北朝鮮は９月９日の建国７５周年に合わせ「民間武力」による閲兵式（軍事パレード）を開催する予定だ。