「ジャンボリーの後片付けは私たちで」 全羅北道住民800人、セマングムに駆け付ける

ボランティアたちが午前中から後始末

 全羅北道の地元住民たちや公務員、サムスン・SKなど大手企業の社員などからなるボランティア団が9日、ボーイスカウト・ガールスカウトの祭典「第25回世界スカウトジャンボリー」の会場で清掃作業をした。8日午前以降、150カ国のスカウト隊員約3万6000人がキャンプ地から撤収する際、各自で片付けをしていったが、その時に集められたゴミや残された物などの後始末をするために駆け付けたのだ。

【写真】韓国公務員労組「世界スカウトジャンボリーの後片付け、公務員派遣は強制動員」

 ボランティア団は全羅北道全州市・群山市・扶安郡などの地元住民250人、サムスン・SKの社員220人、全羅北道庁の公務員212人など計800人。今月2日に開幕式が行われて以降、体調不良者や熱中症患者が続出するなど混乱が広がるや、キャンプ地には後援・ボランティア受付窓口が作られ、この時から各界で自発的な支援が相次いだ。ボランティア団もこのように一人、また一人と集まったものだ。

 ボランティア団は9日午前9時、セマングムのキャンプ地に集結し、掃除を始めた。まず、テントが設置されていたキャンプ地・プログラム活動場・大集会場などジャンボリーのイベント会場のあちこちに集められていたゴミを分別する作業から始めた。ペットボトル・ビニール・ガラス瓶などの資源ゴミを分別し、一般ゴミは一つ一つ手で従量制の有料ゴミ袋に入れた。会場のプログラムで使用された物も片付けた。

 同日、キャンプ地の日中の最高気温は31℃まで上昇したが、ボランティア団員たちは汗をぬぐう暇もなく掃除作業に集中した。サッカー場1200面を合わせた面積(8.84平方キロメートル)のキャンプ地を隅々まで回り、10日に来ると予想されている台風で事故が発生する危険性を取り除く作業も行った。先週から毎日、キャンプ地で清掃ボランティアを行ってきたという全羅北道気候環境政策課のチェ・スンヒョン主務官は「スカウト隊員たちが全員撤収したので後片付けが当然必要だと思い、ボランティアを申し込んだ」と言った。

 この日、ボランティア活動に参加した住民のアン・ホンソンさん(60)は「台風で強い風が吹き、大雨が降るというので、キャンプ地を片付けなければならないと思って駆け付けた」「スカウト隊員たちがセマングムを予定より早く去ることになって残念だが、それでもきれいに片付けてから撤収したのを見ると、本当に感心なことだ」と語った。

キム・ジョンヨプ記者

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  • ▲8月9日、全羅北道扶安郡セマングムにあるボーイスカウト・ガールスカウトの祭典「第25回世界スカウトジャンボリー」の会場。スカウト隊員らが撤収したキャンプ地で、ゴミを片付けたり、残された物を整理したりする全羅北道庁行政緑地局の職員たち。写真=キム・ヨングン記者

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