「結局のところ共存、共生していかねばならない相手」…歴史に見る韓日の未来

「結局のところ共存、共生していかねばならない相手」…歴史に見る韓日の未来

【新刊】ソン・スンチョル著『韓日関係2000年、和解の街角から』(歴史人刊)

 日本古代の弥生文化は、稲作の技術と鉄器を持って韓半島から日本列島にやって来た人々との出会いから始まった。大和政権は高句麗・百済・新羅・伽耶から渡ってきた人々の加勢で成長し、古代国家を完成させた。1475年、59歳の申叔舟(シン・スクチュ)は臨終の間際、国王の成宗に「願わくば、どうか日本との和親を失いませぬよう」と遺言を残した。

 江原大学名誉教授で韓日関係史の専門家である著者は、出会い、敵対、共存、傷、和解という五つのキーワードで韓日関係の通史を記した。中世の日本は閉鎖的な対外認識のせいで高麗を敵対視し、高麗・朝鮮王朝もまた倭寇の略奪と壬辰(じんしん)倭乱(文禄・慶長の役)に遭って日本に対する見方は良いものではなかった。しかしこの期間も、朝鮮通信使が往来して共存と意思疎通のために努力した。

 近代に入って、日本の強占による植民支配は韓国人に深い傷を残した。光復後わずか20年で両国は国交を再開したが、半世紀が経過してもかみ合わないことが続いている、と著者は指摘する。「両国は結局、隣国として共存し、共生していかねばならない相手であって、両国の政治指導者らは反日・反韓感情をあおってはならない」というわけだ。506ページ、2万8000ウォン(約3060円)

兪碩在(ユ・ソクチェ)記者

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