ため息で始まり最後は歓声…世界スカウトジャンボリー、ソウルでのK-POP公演で全日程終了

153カ国・4万3000人が参加

 ボーイスカウト・ガールスカウトの祭典「第25回世界スカウトジャンボリー」が11日、閉幕式とK-POPコンサートで幕を閉じた。今回のジャンボリーは今月1日に全羅北道扶安郡セマングムで開幕して以降、猛暑への不十分な備えや非衛生的な環境などにより序盤からずさんな運営が明らかになった。8日には台風6号の北上を受けてセマングムのキャンプ地からスカウト隊員たちが撤収した。ジャンボリー運営が空回りするや、韓国政府はもとより企業・宗教関係者・市民らが総力を挙げて支援に乗り出し、12日間(当初予定)の日程は紆余(うよ)曲折の末、終幕を迎えた。

【写真】弾ける笑顔…K-POPのコンサートを楽しむスカウト隊員たち

 153カ国・4万3000人のスカウト隊員たちは11日、ソウル・ワールドカップ・スタジアムで30分間行われた閉幕式に出席した。隊員たちは約2時間にわたり19グループが出演したK-POP公演も鑑賞した。韓国大統領室の金恩慧(キム・ウンヘ)広報首席秘書官は同日、「尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が『ジャンボリー閉幕式とK-POPコンサートの安全に万全を期してほしい』と韓悳洙(ハン・ドクス)首相に指示した」と述べた。尹大統領は「閉幕式が終わっても、すべての国のスカウト隊員が全員出国するまで宿泊・交通・文化体験・観光などを最大限支援せよ」と言った。今回のジャンボリーでは序盤にずさんな運営が批判を浴びただけに、「有終の美」を強調したものだ。

 フィリピンのスカウト隊員チェイル・マヒネさん(17)は「セマングムにいた時は正直暑くてつらかった。しかし、ジャンボリー期間中に会った韓国人たちは皆、あいさつしてくれて温かかった。必ずまた韓国に来る」と言った。ベルギーのスカウト隊員バン・ホーフ・ネレ・キャトリンさん(16)は「セマングムにいた時もつらくはなかったし、楽しい時間を過ごした。ジャンボリー期間中に会った韓国人たちは皆、私たちにほほ笑みかけてくれたし、先に話しかけてくれる人もいて、思い出になった」と語った。

 今回のジャンボリーには総事業費1171億ウォン(約127億5000万円)のほかに、猛暑対策などで69億ウォン(約7億5000万円)の予備費が緊急投入された。8日、台風の影響で150カ国のスカウト隊員約3万6000人を全国8市・道に分けて移動させ、宿泊費・食費・運送費などで数百億ウォン(数十億円)の追加費用が発生したという。韓国政府関係者は「宿泊費だけ見ても、研修センターや寮など、宿泊形態・地域ごとに違う」「ジャンボリーが終わった後、地方自治体との協議過程で算出が可能になるだろう」と述べた。

キム・スンヒョン記者、キム・ウンジュン記者、チョ・ジェヒョン記者

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  • ▲11日午後、ソウル・ワールドカップ・スタジアムで行われた「第25回世界スカウトジャンボリー」の閉幕式で、ウエーブをするスカウト隊員たち。写真=共同取材団

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