台風の影響で「2023セマングム世界スカウトジャンボリー」が中止となり、全国に分散したスカウト隊員に出会った夫婦が量販店で軽食代金を代わりに支払った話が感動を呼んでいる。
本紙の取材によると、ソウル市麻浦区に住むLさん(49)は11日午後、、妻と一緒に恩平区内の量販店を訪れた。買い物を終えると、レジの前でLさん夫妻はカナダから来たスカウト隊員に会った。ざわめく声が聞こえたのでその方向を眺めると、約30人の隊員がカナダ国旗のバッジをカバンに付けて立っていたという。
【写真】隊員たちの代わりに決済…韓国人夫婦が公開したレシート
高校生の子を持つLさんは引率者に商品券を手渡そうとしたが、引率者がLさんの言葉を理解できず、渡すことができなかった。Lさんはもう一度勇気を出してレジの前でいる子どもたち3人にスマートフォンの翻訳アプリを使い、「どこから来たのか」「ジャンボリーの運営が未熟で申し訳ない」「代わりに決済したい」と伝えた。
すると隊員たちは最初は遠慮したが、Lさんが「大丈夫だから」と言い、改めて決済を申し出ると、隊員たちは「ありがとう」「名前は何ですか」などと尋ねたという。
Lさんが代金を支払った商品は清涼飲料水、おにぎり、夜食セット、キャラメル飲料などだった。3万ウォン(約3260円)に満たない少額だったが、隊員はLさんに「アイ・ラブ・コリア」と何度も叫んだという。
Lさんは「800万ウォン以上払って韓国に来た子どもたちにこれ以上失望してもらいたくない。ジャンボリーが終わって韓国に残った子どもたちに幸せな思い出だけが残ってくれれば」と話した。
シン・ジイン記者