日本は北朝鮮の南侵を阻止する後方基地…尹大統領光復節演説、対日外交の新たな座標を設定

19枚の原稿に書かれた演説内容

 尹大統領は今月18日に米国で開催される韓米日首脳会議について「3カ国協力の新たな里程標だ」と述べ、3カ国による協力の重要性を強調したが、これも同じ次元から解釈が可能だ。とりわけ尹大統領は日本について「普遍的価値を共有し、共同の利益を追求するパートナー」「安全保障と経済における協力パートナー」との認識を示した。昨年の光復節演説では日本について「力を合わせるべき隣国」と表現したが、今回はそこからさらに一歩踏み込んだ形だ。日本軍慰安婦や強制徴用問題など歴史問題には直接言及しなかったが、これは前政権で破綻状態となった韓日関係が正常化の流れに乗ったことを受け、さらなる未来志向の協力強化に焦点を合わせたい意向と解釈できる。このような認識には、有事に韓国防衛の拠点となる国連軍の7つの後方基地が日本にあることも背景にある。尹大統領は日本にある国連軍後方基地について「北朝鮮の南侵を遮断する最大の抑止要因」と述べた。

 尹大統領は昨年の光復節演説で語った「北朝鮮に対する大胆な構想」については「今も有効」としながらも、北朝鮮に新たな提案を示すのではなく「圧倒的な力による平和の構築」を訴えた。尹大統領は「北朝鮮の核とミサイルの脅威を根本から遮断するには、韓米日3カ国の緊密な偵察資産(兵器)協力や北朝鮮の核ミサイルに関する情報のリアルタイム共有が行われねばならない」とも述べた。尹大統領は就任直後から進めてきた北大西洋条約機構(NATO)との協力強化、政府開発援助(ODA)の拡大、ウクライナへの支援にも言及した。

 内政について尹大統領は「手抜き工事問題が相次いで発覚した建設分野など利権カルテル打破」「教権(教師としての権威・権力)保護」「研究・開発予算の山分け分配見直し」「キラー規制の撃破」「高等教育の革新」などにも引き続き意欲を示した。

崔慶韻(チェ・ギョンウン)記者

【写真】第78回光復節慶祝式典であいさつする尹大統領

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