閉幕したのに予算執行率62%…世界スカウトジャンボリー会場の工事を続ける全羅北道

 全羅北道による直接執行事業予算のうち半分は国費が投入された。政府関係者は「すべての国庫補助事業は精算報告書を作成しなければならず、主務省庁長(全羅北道知事)は精算報告書を確認した後、執行残高を(政府に)返却するのが原則だ」と述べた。

 ジャンボリー組織委員会の過失もあった。会場では蚊と害虫が大量発生し、虫に刺された隊員が多かったが、組織委はキャンプ場の防虫作業を従業員が10人にも満たない零細企業に任せていた。調達庁によると、3月に約4億9300万ウォンの予算が配分された防虫作業の契約には641社が入札し、A社が3億5000万ウォンで落札した。

 A社は適格審査に合格した業者のうち最低価格を提示するなど正常な手続きを経て受注したが、2018年設立で、従業員数8人の零細業者に大規模イベントの防虫対策の経験はほとんどなかった。A社関係者は本紙の電話取材に対し、「軍部隊宿舎での防虫作業の経験もあり、それなりの技術力で最善を尽くした」としながらも、具体的な従業員数などは明らかにしなかった。

 大会初期に浮上したトイレとシャワー場の衛生問題も予想できたとの批判がある。組織委が4月、清掃業者の入札を公告する際にまとめた「指示書」によれば、トイレ、シャワー場を含む「衛生施設」780カ所に配置された清掃要員は15人にすぎなかった。組織委が衛生設備の清掃員に分類した15人が担当した区域はトイレ330カ所、シャワー場300カ所、給水台125カ所、分別収集場25カ所に達した。組織委関係者は「清掃員が不足し、大会3日目に扶安郡に人材補充を要請した。100人が到着して問題が解消された」と説明した。

キム・テジュン、金承材(キム・スンジェ)記者

【図】適時に支出できなかった全羅北道のジャンボリー予算

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  • 4日、世界スカウトジャンボリー会場(全羅北道扶安郡)内の泥地で車が動けなくなっている。/NEWSIS
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