「責任転嫁」は開幕1年前に開かれた対策会議初会合でも変わらなかった。組織委施設本部と全羅北道ジャンボリー施設チームは昨年8月1日の初会合で農漁村公社セマングム事業団に「敷地埋め立て工事の完成前に排水施設整備が完了するよう協力を求める」と述べた。これに対し、 農漁村公社は「インフラ工事とキャンプ場造成工事により排水路が詰まることがないよう、工事現場の管理徹底を要請する」と述べた。
浸水対策会議では責任回避のための対応策も議論されていた。組織委の崔昌行(チェ・チャンヘン)事務総長は6月1日に開かれた会議で「メディア報道でキャンプ場の浸水を指摘された場合、『農業用地』であるためだと言えば批判を避けられない」とし、「農業用地だと説明するのではなく、『排水路整備が完了しておらず、予算の制約による効率性確保のために整備時期を検討している』との対応が必要だ」と発言した。
7回にわたる会議の末、主催者側は簡易ポンプ場など強制排水施設を設置する一方、既存の排水路が使用可能となるように整備する計画を立てた。しかし、一部施設は開幕後も工事が終了せず、大会直前に扶安郡に1時間32ミリの雨が降ると、キャンプ場は再び浸水した。開幕後もキャンプ場のあちこちで水たまりが発見された。このため隊員たちはプラスチックパレットの上に設置したテントで生活しなければならず、敷地が湿っていたため、猛暑の中で湿度はさらに上昇した。結局世界スカウト連盟は大会中盤に台風北上を理由として、セマングムからの早期撤収を決定したが、台風通過後の11日にはキャンプ地の至る所に足が浸かるほど水がたまっていた。
金承材(キム・スンジェ)記者