3人の首脳が最初に顔を合わせた場所はキャンプ・デービッドのメイン会場とされる森の中のローレル・ロッジで、昼食会場は丘の上にあるファミリーライクな雰囲気のアスペン・ロッジだった。「ローレル」は月桂樹、「アスペン」はポプラの木のこと。2つの建物はいずれもひっそりした雰囲気の深い森の中にある。ローレル・ロッジには宴会場、3つの会議場、米国大統領の執務室がある。ニクソン大統領時代の1972年、それまであった小さな小屋の横に作られたが、この小屋は今も大統領執務室として使われている。ローレル・ロッジからおよそ400メートル離れたアスペン・ロッジは大統領の宿泊施設で、厨房、リビング、寝室、浴室、暖炉などが設置されている。大きな窓から森の全景を見ることができ、周辺には池もある。
今回の首脳会議はリラックスした雰囲気の非公開討論を意味する「リトリート」と呼ばれる形式で行われ、同席するスタッフも通訳など最低限に抑えられた。そのため会場は穏やかでリラックスした雰囲気だった。リトリートは各国首脳らに気軽に話してもらうため国際会議などでも採用されているやり方だ。3カ国首脳会議の結果を発表する記者会見場も森を背景とする屋外に準備された。
バイデン大統領は17日、ワシントンの尹大統領の宿泊先に父の死を悼む弔花を送った。弔花にはバイデン大統領夫妻のファーストネームであるジル、ジョーと署名してあった。バイデン大統領は弔電で「父君のご逝去を哀悼し、故人の安らかなご冥福をお祈りします」とのメッセージを送った。バイデン大統領と尹大統領は会議に先立ち電話で話したが、その際バイデン大統領は「尹大統領の父君ご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申しあげます。大統領とご遺族の皆様に深い哀悼の意をお伝えします」と言葉を掛けたという。韓国大統領室が伝えた。これに対して尹大統領は「(バイデン)大統領と令夫人のおかげもあり、父を安らかに送り出しました。ありがとうございます」と応じた。尹大統領はさらに「(先日から大きな被害が出ている)ハワイ・マウイ島の山火事についてはソウルでとても心配していました。しっかりと克服できるよう韓国は何でも行う準備ができています」と言葉をかけた。これに対してバイデン大統領は「寛大なお心遣いに感謝します。尹大統領は不屈の勇気を持った方で、私の素晴らしい友人です」と述べた。
ワシントン=イ・ミンソク特派員