韓国識者「北東アジアの秩序に70年ぶりの大激変…韓日関係の主導権を握るのは韓国」

【韓米日首脳会議】専門家らが見た「3カ国首脳会議」

 専門家らは、軍事協力を強化している北朝鮮・中国・ロシアに対してキャンプ・デービッド会談は明らかな警告メッセージになるだろう、と予想した。韓米日3カ国がインド・太平洋地域での共同の脅威に対し直ちに協議を行うこととした点が代表的だ。北朝鮮の核・ミサイル攻撃、韓国の海上運送量の30%以上が通過する台湾海峡危機などが例に挙げられる。魏聖洛・元大使は「一加盟国に対する攻撃を全加盟国に対する攻撃とみなす北大西洋条約機構(NATO)レベルのものではないが、外部の脅威を3カ国が共同認識し、話し合うというのは、それ自体が(会談の)核心的な部分」と述べた。

 クアッド(QUAD:米日豪印)、オーカス(AUKUS:豪英米)など米国の他のインド・太平洋協力体系と比べても、韓米日協議体の重要性は高いという指摘も出ている。クアッドは、ロシア制裁の局面においてインドが非協力的で、海洋監視の役割にとどまっている。オーカスは、オーストラリアに対する原子力潜水艦の技術提供後は情報共有の役割にすぎない。キム・ヒョンウク教授は「キャンプ・デービッド会談後に稼働する韓米日チャンネルは、今後アジア・太平洋地域で米国が望む軍事安全保障協力の中心軸になるだろう」と語った。

 ただし、韓国の安全保障政策が相手の競争的対応を呼び起こすという「安保のジレンマ」に備えるべきだという指摘も出ている。魏聖洛・元大使は「ウクライナ戦争後、強化された朝中ロの軍事協力はさらに加速するだろう」とし、「外交・軍事を混ぜて即時に対応するロシアと、勢いを作ってどっしりと押してくる中国の共同脅威に備えなければならない」と語った。韓国で年末の韓中日首脳会議が進められており、日本は今年下半期に中国の高官級との接触を拡大するといわれる中、韓国もまた巧みな対中戦略を樹立しなければならないのだ。

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は今回の首脳会談を前に、ブルームバーグ通信との書面インタビューで「拡大抑止(核の傘)に関連して、韓米日間の別途の協議についても開かれた立場を取っている」と語った。これについて大統領室は、今回の会談の議題ではないとし、韓米日協力強化が日本との軍事同盟につながるわけではないという立場だ。チェ・ウンミ研究委員は「韓日安全保障協力の緊密化については国民的懸念もあるだけに、国民に細かく説明する必要がある」と述べた。

パク・スチャン記者、盧錫祚(ノ・ソクチョ)記者、キム・テジュン記者

【表】韓米日関係史(1853~2023)

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