韓国の家計債務が3四半期ぶりに増加、住宅担保ローンは過去最高更新

 減少傾向を示していた韓国の家計債務が第2四半期(4~6月)に3四半期ぶりに増加したことが分かった。不動産市場の回復に対する期待感で住宅取引が増え、住宅担保ローンが増えたためだ。高金利にもかかわらず、住宅担保ローンは前四半期に14兆1000億ウォン(約1兆5000億円)以上増え、過去最高を更新した。

 韓国銀行は22日、6月末現在で韓国の家計債務が1862兆8000億ウォンとなり、3月末に比べ9兆5000億ウォン増えたと発表した。家計債務は家計が負った借金の合計で、銀行・保険会社など金融機関から受けた融資(家計融資)と消費者のクレジットカード債務をを合算して算出する。

 家計債務は昨年第4四半期と今年第1四半期に2四半期連続で減少した。特に今年第1四半期には14兆3000億ウォン減少し、統計を取り始めた02年第4四半期以降で最大の減少幅を示した。当時は高金利と不動産景気の低迷が家計債務減少の原因として挙げられた。しかし、最近不動産景気が回復し、3四半期ぶりに家計債務が増加に転じた。

 家計債務の大部分を占める家計融資は6月末現在で1748兆9000億ウォンで、3月末に比べ10兆1000億ウォン増えた。増加をけん引したのは住宅ローンだった。6月末の住宅担保ローンの貸出残高は1031兆2000億ウォンで、同じ期間に14兆1000億ウォン増えた。増加幅は21年第3四半期(20兆9000億ウォン)以降で最大だった。貸出残高は3月末に記録した過去最高(1017兆1000億ウォン)を再び更新した。

 韓国銀行のソ·ジョンソク金融統計チーム長は「不動産市場回復への期待感などで住宅取引が回復する中、住宅担保ローンを中心に家計融資需要が増大した」とした上で、「韓銀と政府は家計債務の増加傾向に注目し、細かく観察している」と説明した。

ハン・イェナ記者

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  • ▲韓銀のソ・ジョンシク経済統計局金融統計チーム長が22日午前、2023年第2四半期の家計債務統計(速報値)の特徴を説明している/NEWSIS

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