「水産物汚染の張本人は政治家・マスコミ・エセ専門家たちだ」 韓国の漁師たちの叫び【8月25日付社説】

 日本が福島原発汚染水の海洋放出を始めた24日、韓国沿岸漁業人中央連合会が声明で、「韓国の海と水産物を汚染する張本人は汚染水海洋放出を政治に利用する政治家・マスコミ・エセ専門家たちだ」「国際機関や著名な科学者たちが明らかにした通り、韓国の海・韓国の水産物は安全だ」と述べた。そして、「水産業界の未来が原発汚染水『怪談(デマ)』で壊されてはならない」と訴えた。

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 科学者たちは「『福島汚染水海洋放出により韓国国民が食する水産物が放射能に汚染される』という主張は誇張などというレベルではなく、捏造(ねつぞう)に他ならない」と説明している。福島汚染水海洋放出による放射線被ばく量は、レントゲン撮影時の1000万分の1だという。2011年の福島原発事故直後、海に流れ出た汚染水は、現在海洋放出している汚染処理水よりも、核種によって600-3万倍を超える放射性物質が含まれていた。だが、この12年間、韓国の海と水産物に何の影響もなかった。それにもかかわらず、水産市場の買い物客は大幅に減ったという。

 既に福島周辺のすべての水産物は輸入禁止となっている。韓国政府は全国200の海域で海水を採取・検査し、卸売市場や養殖場など水産物生産段階で2次検査を行っている。市場やスーパーなどで水産物を流通させる直前に韓国食品医薬品安全処が3次検査を行っている。2011年の福島原発事故発生後、7万5000件の水産物に対して放射能検査が行われたが、基準値を超えたことはない。一言で言えば、韓国の水産物は安全だということだ。福島の水産物の輸入を再開した欧州はバカではない。福島の海洋放出水が韓国より先に到達する米国・カナダではいかなる「怪談」もない。駐日米国大使は福島に行ってその水産物を食べると言った。彼らもバカではない。

 それにもかかわらず、一部の消費者たちが水産物を避けるのは、韓国国会を掌握している野党・共に民主党とテレビ番組が「水産物を食べれば放射能に汚染される」との主張を毎日繰り返しているためだ。政治的に政権を攻撃するためのものだが、その被害を受けるのは韓国の水産業界だ。15年前の狂牛病(牛海綿状脳症〈BSE〉)デモの時も同じだった。このデモを主導した人物は「当時、狂牛病の事実関係について会議をしたことはない。李明博(イ・ミョンバク)政権退陣にどのように利用できるかという次元だけで話が交わされた」と告白した。今回も同じだろう。

 今回の「怪談」は狂牛病怪談よりも早く消えるだろう。今後、韓国の海水と水産物を採取して放射能を調査すれば、問題ないことが明らかになるからだ。しかしその間に罪のない漁業関係者たちが被害を受ける。良識のある国民たちが立ち上がり、水産物の消費をこれまでより増やすなどして、「怪談」が消えるまで水産業界を助けてほしい。そして、韓国政府は月1・2回の海水放射能調査を大幅に増やすべきだ。

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  • ▲24日午前、「福島核汚染水海洋投棄STOP」と書かれたプラカートを手にシュプレヒコールを上げる野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表と議員たち。写真=ニュース1

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