韓国国防相 北の偵察衛星再打ち上げは「安保理決議違反で明白な挑発」

【ソウル聯合ニュース】韓国の李鐘燮(イ・ジョンソプ)国防部長官は25日の国会国防委員会で、北朝鮮が軍事偵察衛星の再打ち上げを行ったことについて「わが国の安全保障において北の核とミサイルは現存する最も甚大な脅威」だとして「国連安全保障理事会決議に対する重大な違反であり、朝鮮半島と国際社会の平和と安定に対する明白な挑発だ」と糾弾した。

 李氏は、21日に始まった大規模な韓米合同軍事演習「乙支フリーダムシールド(UFS、自由の盾)」の期間中、韓国軍が高度化する北朝鮮の核・ミサイル能力を反映したシナリオを適用し、韓米同盟の危機管理・対応能力を実質的に強化することで連合防衛体制を格上げしていると強調した。

 また、韓米日首脳会談で強固な安保協力体制を構築することで北朝鮮の挑発の危険性を減らし、韓国の安保を一層堅固なものにすると述べた。 

 北朝鮮は24日午前3時50分ごろ、北西部の平安北道・東倉里付近から軍事偵察衛星を打ち上げた。その約2時間半後、北朝鮮メディアは、軍事偵察衛星「万里鏡1号」を搭載した新型ロケット「千里馬1型」の2回目の打ち上げを行ったが、3段目の飛行中に非常爆発システムにエラーが発生し、失敗したと伝えた。 

 李氏は2回目の打ち上げについて「5月の1回目の打ち上げ失敗を挽回し、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の功績として誇示する意図があった」と分析した。 

 また、2回目の打ち上げを急いだのは韓米日首脳会談やUFSなど韓米同盟と韓米日協力に対抗し、能力を誇示するためだとの見方を示した。

 1回目の打ち上げと同様、失敗を早期に認めたのは「韓米情報当局の情報分析により、打ち上げ失敗が明らかになることを見越したもの」と推定した。
 李氏は、韓米が協力して新型ロケットの詳細について分析しており、落下物の捜索・引き揚げ作業も韓米が協力して行っていると説明した。

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