日本の汚染水に反対する中国も「韓国のマネはするな」【8月28日付社説】

 日本・福島原発の汚染水放出に強く反発し、政治的な材料として活用する政治勢力は全世界で事実上中国共産党と韓国の共に民主党だけだ。中国共産党は汚染水の放流に反発し、日本からの水産物輸入を全面中断し、官営メディアを動員して反日に乗り出している。日本が今年台湾から240キロ離れた石垣島に自衛隊基地を設置し、台湾有事に備えて日米同盟を強化したことに対する政治的対応だ。

【写真】店頭に高く積まれた塩の袋…中国国内では塩の買い占めが起きている

 そんな中国当局と官営メディアが「韓国のまねをするな」「私たちは韓国人より理性的だ」と事態の沈静化に動いている。汚染水に対する恐怖が広がり、塩の買い占め現象が起きると、先に同様の動きが見られた韓国のケースに言及し、警戒の声を発したのだ。

 韓国の共に民主党は今週末、狂牛病(BSE)や終末高高度防衛ミサイル(THAAD)問題の当時、あらゆるデマで国民を扇動した反日団体と共に街頭に出た。 26日には抗日歌曲「竹槍歌」を歌いながら始まった集会で、民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表が「核汚染水の放出は太平洋沿岸国家に対する戦争宣言だ」と述べた。しかし、李代表が日本が起こした戦争の被害国として名指しした太平洋沿岸諸国は、汚染水放出に理解の立場を示している。海流の流れによって、韓国より先に汚染水が到達するにもかかわらず、米国は汚染水の放出を支持するとまで言った。欧州連合(EU)は先月、2011年の福島原発爆発事故以来維持してきた日本産食品に対する輸入制限を全面撤廃した。日本の海で獲れる水産物をそのまま食べるということだ。EUが韓国より食品安全に鈍感で下した決定ではないだろう。汚染水被害を心配する必要はないという国際原子力機関(IAEA)の科学的分析結果を信頼したものだ。

 福島原発が24日、実際に汚染処理水の海洋放出を開始した後、近隣海域のトリチウム濃度は1リットル当たり10ベクレルを下回り、普段と大差がなかった。日本水産庁が近隣海域で獲れた魚を調査したが、基準値を超えるトリチウムは検出されなかったという。予想通りだ。

 政治的目標を達成するために非理性的な政策を普段から推進してきた中国共産党は韓国を「非理性的騒動」が起きる国として名指しした。主要7カ国(G7)入りが取りざたされる大韓民国の第1党が、独裁政権に突き進む中国共産党から指弾されている。当事者がそんな境遇を恥じているのかは分からない。

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