韓国バドミントンの全盛期は今…世界選手権5種目で金3・銅1

過去最高成績 アジア大会・五輪を前に青信号

韓国バドミントンの全盛期は今…世界選手権5種目で金3・銅1

 韓国のバドミントン界に黄金期が訪れつつあるのだろうか。少なくとも2023年世界バドミントン選手権コペンハーゲン大会の結果だけを見ればそうだ。5種目で金メダル3個・銅メダル1個と、金メダル数で見れば過去最高の成績だ。総メダル数(金2個・銅4個)は1991年コペンハーゲン大会の方が多かったが、今大会の肯定的要素は種目の多角化だ。女子シングルスの安洗塋(アン・セヨン、21)、混合ダブルスの徐承宰(ソ・スンジェ、26)/蔡侑玎(チェ・ユジョン、28)組と男子ダブルスの徐承宰/姜敏赫(カン・ミンヒョク、24)組が金メダル、女子ダブルスの金昭映(キム・ソヨン、31)/孔熙容(コン・ヒヨン、26)組が銅メダルを獲得した。これまでは2種目優勝(1985年・1991年・1999年)が最多で、いずれもダブルスに集中していた。徐昇宰は1999年の金東文(キム・ドンムン)以来となる2冠を達成した。

 混合ダブルス(徐承宰/蔡侑玎組)と女子シングルス(安洗塋)が優勝した後、28日未明に行われた男子ダブルス決勝で、世界6位の韓国が世界11位のデンマーク(キム・アストルップ/アンダース・スカルップ・ラスムセン組)をセットスコア2-1で制した。それも第1セットを奪われた後からの逆転勝ちだった。徐承宰は混合ダブルス決勝を行った4時間後に男子ダブルス決勝を迎えたが、体力的負担を精神力で克服したと評価されている。

 韓国のバドミントンは1990年代から2000年代まで方銖賢(パン・スヒョン)、朴柱奉(パク・ジュボン)、金東文、羅景民(ラ・ギョンミン)、河泰権(ハ・テグォン)らを中心に全盛期を謳歌(おうか)し、1992年からの五輪5大会では金6個、銀7個、銅4個を獲得した。しかし、2008年北京五輪混合ダブルスの李竜大(イ・ヨンデ)/李孝貞(イ・ヒョジョン)組を最後に金メダルは途絶えた。2012年からの五輪3大会で銅メダルを1個ずつ獲得したに過ぎない。2018年のジャカルタ・パレンバン・アジア大会では団体戦を含め全種目で「メダル・ゼロ」という屈辱まで味わった。

 しかし、2010年代半ばから世代交代に力を入れ、10代後半-20代前半に韓国代表に選ばれた選手たちが着実に国際大会の経験を積み、今、花開いていると分析されている。安洗塋は2018年に満15歳で韓国代表に選ばれ、アジア大会とオリンピックの両方を経験し、トップ選手になった。今大会で金メダリストとなった徐承宰、蔡侑玎、孔熙容らも早くから太極旗(韓国国旗)のマークを付けていた。長年ペアを組んで「化学反応」「相乗効果」が増している点も好材料だ。女子ダブルス世界3位の金昭映/孔熙容組は2021年に行われた東京五輪で銅メダルを取った時の勢いが続いており、混合ダブルスの徐承宰/蔡侑玎組は2018年アジア大会から5年間ペアを組み続けている。男子ダブルスも選手の組み合わせが若干変わっただけで、5年前のアジア大会とメンバーは同じだ。

 来月開幕する杭州アジア大会で、韓国は全種目(団体2種目、個人5種目)メダルを目標にしている。劣勢の男子シングルスを除き、金メダル6個も十分狙える。オリンピック2冠であり、今回のアジア大会バドミントンでTV朝鮮の解説者を務める圓光大学スポーツ科学部の金東文教授は「安洗塋という天才が現れたうえに、着実にチャンスを手にしてきた若い選手たちの実力が花開いた」「世界選手権を契機に、もう一段階成長してアジア大会と来年のオリンピックで活躍するだろう」と語った。

キム・ヨンジュン記者

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