林芳正外相「海洋放出、最後の一滴までIAEAが安全に関与」(上)【インタビュー】

福島問題で本紙とのインタビューに応じる

 日本の林芳正・外務大臣(62)は24日から始まった福島原発の汚染水(日本は「処理水」と表記)海洋放出について「最後の一滴の放出を終えるまで国際原子力機関(IAEA)が処理水の安全性に関与することを改めて申し上げる」「処理水のモニタリングにおいて(放射性物質が)基準値を上回る問題が発生すれば、韓国とも迅速に情報共有を行う」と述べた。林外相は25日、東京都内の外務省庁舎で本紙との単独インタビューに応じ「日本は韓国国民の懸念を理解しており、さらに理解しようと努めている」とした上で「『懸念はない』という形では絶対に考えておらず、処理水海洋放出の安全確保に向け全力を傾けたい」との考えも示した。

【写真】林芳正外相に聞く「韓日関係の正常化をどう評価するか」「防衛力増強の目的は中国けん制なのか」

 林外相は日本の内閣では岸田文雄首相、松野博一官房長官に続く序列3位で、次期首相候補としても名前が挙がっている。林外相は「ついさっきIAEAのグロッシ事務局長と遠隔で会談し、IAEAが最後まで(安全管理を)確実に行うことで一致した」「しかしそれと同じように重要な隣国である韓国の国民が安心すべきであり、そのため韓国政府とは科学的根拠に基づいて緊密に意思疎通を行いたい」とも述べた。

 先日米国のキャンプ・デービッドで開催された韓国・米国・日本の首脳会議について林外相は「これまで対北朝鮮問題に限られてきた3カ国協議が、インド・太平洋全域を含むより国際的なレベルに拡大するきっかけになったと評価している」とした上で「尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による韓日関係改善に向けた決意が両国関係の進展という結果につながった。その決意が今後も持続することを期待する」と説明した。

 東京大学法学部と米ハーバード大学ケネディ・スクール(政策・行政大学院)を卒業した林外相は高祖父の林平四郎、祖父の林佳介、父の林義郎がいずれも国会議員を務めた政治の名門家出身だ。内閣の主要な閣僚である防衛大臣、特任大臣、文部科学大臣、農林水産大臣などを歴任した。

-福島汚染水放出については韓国では批判世論が根強い。

 「韓国国民の安心が何よりも重要であり、そのため緊密に意思疎通を行っている。もし万一処理水のモニタリング過程で放射性物質の濃度が基準値を上回るなどの問題が発生すれば、(韓国と)迅速に情報を共有する予定だ。同時に韓国には透明性を持って丁重に説明を続けていきたい。この点は今後も全く変わらないだろうし、日本における外交の責任者としてもはっきりと申し上げたい」

-中国は日本産水産物の輸入を禁止した。

 「中国は科学的根拠のない主張を繰り返している。断固として抗議しており『(輸入禁止)撤廃』を中国に要求している」

東京=成好哲(ソン・ホチョル)特派員

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  • ▲日本の東京都内にある外務省庁舎で本紙とのインタビューに応じる林芳正・外務大臣。25日撮影。/成好哲(ソン・ホチョル)記者

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