事あるごとに介入する文在寅前大統領、まず恥を知るべきだ【8月29日付社説】

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領は陸軍士官学校に設置された独立運動家の洪範図(ホン・ボムド)、金佐鎮(キム・ジャジン)両将軍の胸像移転問題に関連し、「胸像撤去の動きに深い懸念を示す」とし、「国軍のルーツが独立軍と光復軍にあることを否定するのか」と批判した。事あるごとに発言してきた文前大統領が陸軍士官学校の胸像問題にも介入したのだ。

【写真】朝鮮日報ペ・ソンギュ論説委員「こんな前職大統領はいませんでした」

 胸像論議の出発点はほかでもない文在寅政権だ。文前大統領は2017年の就任直後、「洪範図将軍をはじめとする独立軍と光復軍を我が軍の出発点としてきちんと教育せよ」と発言した。5年任期の大統領が国軍の出発点まで決めようとしたのだ。すると韓国軍は翌年の三一節に洪範図将軍など5人の胸像を陸軍士官学校忠武館の中央玄関に建てた。国軍のルーツをあえて問い詰めるなら、古朝鮮時代まで遡らなくてはならないだろう。陸軍士官学校にそんな胸像を建てるならば高句麗の将軍である乙支文徳(ウルチムンドク)、高麗の武将である姜邯賛(カン・ガムチャン)など数十、数百人の胸像を建てなければならないだろう。文前大統領は反日攻撃のために軍の歴史とは陸軍士官学校を利用したのだ。陸軍士官学校は当時、韓国戦争史を必須科目から除外した。北朝鮮と中国共産軍の南侵に対する教育は減らし、反日だけに必死だった。

 文在寅政権は10月1日の国軍の日には正統性がないとして、光復軍創設日(9月17日)に変更する案まで検討した。6・25戦争(朝鮮戦争)での南侵の功労で金日成(キム・イルソン)主席から勲章を受けた金元鳳(キム・ウォンボン)氏をあたかも国軍のルーツであるかのように語った。自分の偏見で陸軍士官学校に胸像を建てた文前大統領がこの論争を起こした張本人だ。

 文前大統領はスカウトジャンボリーが空転すると「国格と誇りを失い、国民が恥ずかしさを味わった」と述べた。任期中の準備が足りなかったのに、その責任には徹底的に背を向けた。福島の汚染水放出についても「政府の対応は非常に間違っている。放出に反対する」と述べた。しかし、在任中は「国際原子力機関(IAEA)の結論に従う」とし、閣僚も「反対しない」と語っていた。実に破廉恥だ。退任時には「忘れられた人生を生きる」と語っていたが、何かにつけて政治的発言を吐き出す。こんな前職大統領はこれまでいなかった。

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