「鄭律成記念事業」の名目で53回海外出張した光州・全羅南道の公務員【8月30日付社説】

 光州市と全羅南道の公務員が2010年から「鄭律成(チョン・ユルソン)記念事業」を名目に9年間で少なくとも53回の海外出張に出かけていたことが確認された。鄭律成が生まれ育った光州市(16回)、和順郡(12回)、光州市南区、東区などの自治体が鄭律成事業の名目で主に中国を訪れた。2012年9月には鄭律成を生かした観光商品を開発する目的で光州市と全羅南道の公務員ら17人が団体で中国を訪れた。関連出張中には始皇帝陵などの観光地を訪れるなど、観光日程も多かったという。

【写真】「鄭律成記念事業」、9年間で少なくとも53回海外出張

 和順郡訪問団は出張報告書に「鄭律成のような立派な人物が学生の中から出てきてほしい」「鄭律成先生について中国が我々よりよく知っていることが恥ずかしい」と書いた。6・25戦争(朝鮮戦争)当時、中共軍、北朝鮮の朝鮮人民軍と共にソウルまで南下し、大韓民国赤化統一の応援隊長を務めた人物を傾慕する人たちは何を考えているのだろうか。鄭律成公園に国民の税金48億ウォン(約5億3000万円)を使うことも問題だが、鄭律成記念事業を口実にこれほど多くの海外出張にまで出かけていたことに納得できる人はどれほどいるだろうか。

 一部の5・18(光州事件)関連団体も鄭律成公園事業に反対した。政府の認証団体である5・18民主化運動負傷者会と5・18民主化運動功労者会は、4・19(四月革命)関連団体と共に反対声明を出した。彼らは「鄭律成は大韓民国を血で染めた中国・北朝鮮軍の足取りを力強く後押しした行進曲を作曲した朝鮮労働党党員だ」とし、「(光州市は)自由民主主義精神を傷つけるようなことをするな」と主張した。5・18関連団体は6・25戦争参戦有功者会、枯葉剤戦友会など報勲団体とも共に集会を開き、公園建設中断を要求する。光州市長は5・18関連団体による反対を卑下することなく、その意味をしっかりと察してもらいたい。

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