韓国4~6月合計特殊出生率0.7…年内に0.6台まで落ち込む可能性も

韓国4~6月合計特殊出生率0.7…年内に0.6台まで落ち込む可能性も

 最近米国のある教授が韓国の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの推定数)を聞き、頭を抱えながら、「これほど低い数値は聞いたことがない。大韓民国は完全におしまいだ」と発言したことがソーシャルメディア上で話題になった。教授が見た数値は昨年の合計特殊出生率(0.78)だった。

【グラフ】韓国の四半期別合計特殊出生率

 ところが、韓国統計庁が30日発表した「人口動向」によると、今年第2四半期(4~6月)の合計特殊出生率はさらに0.70まで低下した。過去最低だった昨年を下回るもので、韓国社会に大きな衝撃を与えた。そして、今年下半期に出生率がさらに低下すれば、0.7を割り込みかねないと懸念されている。2021年の経済協力開発機構(OECD)加盟国の合計特殊出生率は平均1.58だ。韓国(当時0.81)は38カ国で最も低い。

 合計特殊出生率は昨年第4四半期(10~12月)にも0.70を記録したことがある。これは統計庁が四半期別の合計特殊出生率統計を取り始めた2009年以降で最低だ。統計庁のイム・ヨンイル人口動向課長は「年度別の合計特殊出生率統計を取り始めた1970年以降でも四半期ベースで過去最低だろう」と話した。53年ぶりの低水準ということになる。

 統計庁によると、今年上半期(1~6月)の合計特殊出生率は0.76を記録した。通常、新生児数は年初に多く、年末が近づくほど減少する傾向を示す。昨年は第1四半期が0.87、第2四半期が0.75、第3四半期が0.80、第4四半期が0.70だった。今年は第1四半期が0.81、第2四半期が0.70という状況で、第3、4四半期の数値がさらに下がれば、0.7台を維持するのは難しそうだ。

 婚姻も減っており、合計特殊出生率を守るのは容易ではない。今年上半期の婚姻件数は10万1704件で、前年同期に比べ9.2%増加した。ただ、1981年以降の上半期で見ると3番目に少なかった。2021年(9万6263件)、22年(9万3107件)などコロナ時期に歴代最低を記録し、やや回復したにすぎない。統計庁関係者は「コロナの状況が緩和され、婚姻件数が小幅ながら回復したのだが、全般的に婚姻は減少傾向にある」と話した。

 今年6月の新生児数は1万8615人で、前年同月比で1.6%減少した。1981年に月間統計を取り始めて以降、6月としては最低だった。死亡者数は2万6820人で、7.6%増えた。韓国の人口は2019年11月から43カ月連続で自然減少している。

ファン・ジユン記者

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