関東大震災100年:10以上の追悼行事を開催する東京都、「朝鮮人虐殺」に言及なし

【関東大震災100年…埋もれた朝鮮人虐殺】
今日で100年…朝鮮人犠牲にそっぽ

 日本の中央政府も同じだ。内閣府は今月17日と18日に関東大震災の震源地に近い神奈川県の横浜国立大学で「防災推進国民大会」を開くに当たり、「日本最大級の防災イベント」とPRしている。この大々的な行事でも「朝鮮人虐殺のような悲劇を繰り返さないようにしよう」というメッセージは除外された。

 茨城県・東京大学・国立科学博物館・警視庁などは関東大震災100年に関する展示会・討論会・キャンペーンをそれぞれ開催しているが、朝鮮人虐殺にほとんど言及していない状況は同じだ。複数の公式記録が存在するのにもかかわらず、日本政府が「関東大震災時の朝鮮人虐殺記録は見当たらない」という公式見解を維持しているため、政府関連機関が朝鮮人虐殺を追悼したり振り返ったりすることも難しい状況だ。

 8月30日、松野博一官房長官は記者会見で「関東大震災の朝鮮人虐殺に対する政府の見解」を尋ねられ「政府内において事実関係を把握する記録が見当たらない」と答えた。ただし、「特定民族と国籍の人々を排斥する趣旨の不当な差別的言動・暴力・犯罪はいかなる社会でも容認できない」と付け加えた。共同通信は松野長官に対して「反省や教訓の言葉もなかった」と報道した。

 かつては政治家らが朝鮮人虐殺事件に対して追悼の意を表明したりもしたが、このような慣例は次第に消えていく雰囲気になっている。日本の市民団体が毎年主催する関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼式典に小池百合子東京都知事が追悼文を送らないのがその代表的な例だ。小池氏は今年2月、「(朝鮮人虐殺に関して)何が明白な事実かについては、歴史家がひもとくものだ」と述べた。自身は朝鮮人虐殺を事実とは認めないということだ。

成好哲(ソン・ホチョル)東京支局長、キム・ドンヒョン記者

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 関東大震災100年:10以上の追悼行事を開催する東京都、「朝鮮人虐殺」に言及なし

right

あわせて読みたい