借金の泥沼にはまった韓国の20代、延滞率は世代別で最高

 これはAさんやBさんだけの話ではない。20代が借金の泥沼に陥っていることを示す指標が次々と明らかになっている。今年上半期(1~6月)、信用回復委員会の個人ワークアウト(債務調整)を利用し、債務免除を受けた20代は過去5年間で最多にまで増えた。信用回復委による債務調整が確定すれば利子は全額減免され、元金は最大70%(社会的弱者層は最大90%)が帳消しになる。国民の力の崔承宰(チェ・スンジェ)国会議員が信用回復委から提出を受けた資料によると、今年上半期にこの制度で元金減免が確定した20代は4654人で、前年同期より30%増えた。他の年齢層は21年をピークとして減少したが、20代だけが増えた。

 一部の20代は月数千ウォンの利息も期限内に払えず延滞している。国民の力の金熙坤(キム・ヒゴン)議員によると、8月4日現在で小額の生計費ローンを利用した20代のうち、利息を払えない未納者が24.5%を占めた。全年齢層を通じて最も高く、全年齢層による未納率(14.1%)の2倍近い。住宅担保ローンの延滞率も「20代以下」が最も高かった。共に民主党の梁敬淑(ヤン・ギョンスク)議員によると、6月末現在で20代以下の住宅担保ローン延滞率は0.44%だった。他の年齢層(0.17~0.21%)の2倍を超えた。

 仕事があれば借金を返す道もできる。しかし、青年の雇用には暗雲が立ち込めている。統計庁によると、第1四半期(1~3月)に20代以下の雇用は全ての年齢層を通じて唯一2四半期連続で減少した。また卒業後に就職していない「青年失業者」は126万人に達した。

 韓国銀行は6月に発表した「金融安定報告書」で「2020年以降の家計向け融資のうち、30代以下の債務者の債務比率が過去に比べて高い点に注目すべきだ」とした上で、「所得基盤が他の年齢層に比べて弱く、20年以降に行われた家計向け融資の延滞率が予想よりも上昇する可能性を念頭に置いておく必要がある」と指摘した。

ハン・イェナ記者

【表】今年6月末現在の住宅担保ローン延滞率

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