ロシアと中国の合同軍事訓練に北朝鮮が参加する問題について、北朝鮮に駐在するロシアのアレクサンドル・マツェゴラ大使が「適切だと思う」との意見を述べた。
マツェゴラ大使は2日に報じられたロシア・タス通信とのインタビューで「米国とアジアのパートナーたち(韓国と日本)が合同軍事演習を続け、反中、反北朝鮮のメッセージを相次いで発信しているが、これに反ロシア的な語調もプラスされている」「(韓米日協力に対する)一部の共同対応は非常に適切だろう」との考えを示した。韓米日軍事協力の強化に対抗し、朝中ロによる合同訓練の必要性を訴えたとの見方が出ている。ロシアのショイグ国防相が今年7月に北朝鮮を訪問した際、北朝鮮に合同軍事訓練を提案したと韓国の情報当局はにらんでいる。
これに対する北朝鮮の立場は現時点で確認されていないが、北朝鮮抑止目的の韓米日3カ国による軍事・安全保障協力に加え、各国による海上遮断訓練を宣戦布告と見なすという状況で、朝中ロによる海上での合同軍事演習が行われる可能性が浮上しているのだ。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は先日、異例にも海軍節行事に出席するなど海軍への関心を強めている。
マツェゴラ大使は対北朝鮮制裁について「われわれが制裁に集中してしまえば、実質的な分野で相互協力ができなくなる可能性があり、それは良くないことだ」との考えも示した。北朝鮮とロシアの密着を進める過程で国連安保理による対北朝鮮制裁への違反を続けると示唆した形だ。
キム・ミョンソン記者