韓国を「南朝鮮傀儡」と呼ぶ行事に政府支援で出席した尹美香議員【9月4日付社説】

 無所属の尹美香(ユン・ミヒャン)議員が1日、東京都内で在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)などが主催した関東大震災発生100年追悼行事に出席した。この式典は名称からして「関東大震災朝鮮人虐殺百年東京同胞追悼会」という北朝鮮式表現だった。2020年に北朝鮮から最高等級の「労働英雄」称号と「国旗勲章1級」を受けた許宗萬(ホ・ジョンマン)議長や、平壌を随時行き来している朴久好(パク・クホ)第1副議長ら朝鮮総連指導部も出席した。追悼の辞を読み上げた朝鮮総連幹部は、韓国政府を「南朝鮮傀儡(かいらい)徒党」と呼んだ。尹美香議員は、この行事の直前に韓国政府と在日本大韓民国民団(民団)が主催した「第100周年関東大震災韓国人殉難者追念式」には出席しなかった。大韓民国の国会議員としてこのようなことがあっていいのだろうか。

 尹美香議員側は韓国国会事務処を通じて韓国外交部に公文書を送り、日本入国に際しての協力を要請したという。このため、駐日韓国大使館は空港に職員を行かせて尹美香議員の入国手続きを手伝わせ、東京駅近くの宿泊先まで車を提供した。個人的なスケジュールではなく、国会議員としての公務であることを前面に掲げたものだ。その後、韓国政府の公式追悼式典にはそっぽを向いたまま、朝鮮総連の式典会場にだけ行った。韓国政府を籠絡(ろうらく)したのだ。

 これが問題になると、尹美香議員は交流サイト(SNS)「フェイスブック」に「航空券・宿泊予約・訪日日程は自分で行った」という釈明文を掲載した。また、「民団で追悼行事があると聞いたが、招待されなかった」「保守系メディアは(政治的な)色分けをするな」と述べた。3500字を超える文章に、恥や後悔は全く感じられなかった。

 尹美香議員は、議員になる前、慰安婦被害者の世話をするとして支援金を受け取り、私的に流用したとして裁判を受けている。慰安婦被害者が「利用されただけだった」と暴露した瞬間、尹美香議員は国会議員資格を喪失したのも同然だ。それにもかかわらず、共に民主党は尹美香議員を離党させ、懲戒処分のふりをするにとどまり、比例代表である議員職にとどまれるように手助けした。裁判所は裁判を2年5カ月引き延ばしたが、一審で横領の一部だけを有罪と認め、罰金1500万ウォン(約170万円)を言い渡した。この判決が確定すれば、議員の任期が保障される。任期が終わるまで尹美香議員が歳費をきっちりと受け取りながら国益を害する姿を我慢して見ていなければならなさそうだ。

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  • ▲尹美香(ユン・ミヒャン)議員/NEWSIS

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