尹錫悦検事の捜査もみ消し「なかった」と30分以上話したのに…一切報じなかったJTBC【独自】

 韓国・京畿道城南市の大庄洞開発に関連し、民間事業者である金万培(キム・マンベ)氏が虚偽のインタビューを通じ、尹錫悦(ユン・ソンニョル)検事による「捜査もみ消し」のフェイクニュースをでっち上げた問題で、捜査もみ消しの対象として名指しされたチョ・ウヒョン氏(天火同人6号実質的オーナー)がこのほど、「違うと言ったが、真逆に報道された」と検察で供述したことが5日までに分かった。問題のフェイクニュースは尹錫悦大統領が検事だった2011年、釜山貯蓄銀行に対する捜査で、融資ブローカーのチョ・ウヒョン氏に対する捜査をもみ消したとする内容だ。

【写真】2022年韓国大統領選の3日前に「金万培虚偽インタビュー」を報じたニュース打破

 中央日報系の総合編成チャンネルJTBCは昨年2月21日、南旭(ナム・ウク)氏(天火同人4号オーナー)の話として、チョ・ウヒョン氏が「釜山貯蓄銀行捜査の際、主任検事がコーヒーをいれてくれて、とてもよくしてくれた」と話していたと検察に供述した」と報じた上で、「当時の主任検事は尹錫悦・大検察庁中央捜査2課長だった」と指摘した。同年2月28日にもJTBCは同じ内容で報じた。

 京郷新聞も同年2月21日、24日に「21年10月から数回、チョ氏のインタビューを行った」とし、「チョ氏にコーヒーをいれながら取り調べを行った検事は尹錫悦・中央捜査2課長だ」という南氏の証言を報道した。

 ところがチョ氏は今年7月、検察に対し、「21年10月からJTBC、京郷新聞などが行ったインタビューで『尹錫悦検事の取り調べを受けたこともなく、(それが)誰なのかも知らなかった』と話したが、私の主張はほとんど報じられなかった」とし、「これらマスコミは『尹錫悦検事が釜山貯蓄銀行事件の捜査をもみ消した』という内容だけを繰り返し報じた」と供述したという。

 また、チョ氏は「JTBC記者に30分以上『大庄洞融資は2011年の釜山貯蓄銀行に対する捜査対象ではなく、大検察庁中央捜査部が私を捜査したこと自体ない』『捜査がなかったのに捜査もみ消しというのはとんでもない』と説明した」とし、「JTBC記者も『分かった』『理解した』と言っておきながら、その内容は全く報道しなかった」と供述したという。

 それに先立ち、チョ氏は文在寅(ムン・ジェイン)政権の検察が大庄洞事件を捜査していた21年11月にも同じ趣旨の供述を行ったが、今回はるかに具体的な取り調べが行われたもようだ。

 その上、メディアが報じた南旭氏の供述は21年11月当時のものだった。同年12月、南氏はチョ・ウヒョン氏との対質尋問で「金万培氏から聞いた言葉だと錯覚した」として、供述内容を覆した。

 問題のJTBC記者は大統領選後の昨年10月、ニュース打破に転職した。ニュース打破は大統領選の3日前に申鶴林(シン・ハクリム)元全国言論労働組合(言論労組)委員長が行った「金万培虚偽インタビュー」を報じたメディアだ。李記者は本紙に「疑惑当事者であるチョ氏よりも第三者である南氏の供述の信ぴょう性が高いと判断した」とし、「南氏の供述撤回は知らなかった」と説明した。検察は申氏に6日に出頭するよう通知したという。

イ・セヨン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 【写真】JTBCは2022年2月28日「チョ・ウヒョン氏が釜山貯蓄銀行事件で取り調べを受けた当時、主任検事だった尹錫悦大統領とコーヒーを飲んだ」という趣旨で報じた。 同月21日に続き、繰り返し報道した/JTBCの画面キャプチャー
  • 尹錫悦検事の捜査もみ消し「なかった」と30分以上話したのに…一切報じなかったJTBC【独自】

right

あわせて読みたい