北朝鮮 金正恩氏娘の待遇を格上げ=韓国統一部

【ソウル聯合ニュース】韓国統一部は10日、北朝鮮の平壌で8日夜に開かれた建国75年を祝う閲兵式(軍事パレード)で、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の娘、ジュエ氏に対する待遇が今年2月の閲兵式のときより格上げされたとの見方を示した。

 統一部によると、8日午後9時ごろから始まった閲兵式の主席団「特別席」には金正恩氏とジュエ氏、李炳哲(リ・ビョンチョル)元帥、朴正天(パク・ジョンチョン)元帥、李永吉(リ・ヨンギル)軍総参謀長、強純男(カン・スンナム)国防相、鄭京擇(チョン・ギョンテク)軍総政治局長、金正植(キム・ジョンシク)党軍需工業部副部長が座った。

 金正恩氏とジュエ氏は特別席の中央に設けられた席に並んで座った。

 朴正天氏が片膝をつき、ジュエ氏の耳元で話す姿も捉えられた。金正恩氏夫人の李雪主(リ・ソルジュ)氏の姿はみられなかった。

 統一部の説明によると、ジュエ氏は朝鮮人民軍の正規軍創設を祝う「建軍節」の2月8日に開かれた閲兵式では母親の李雪主氏、党書記らとともに主席団「貴賓席」に座った。このときは金正恩氏の隣ではなく後ろの席で、やや距離を置いていた。

 統一部当局者は閲兵式でのジュエ氏の位置の変化について「2月の閲兵式と比べると娘の位置がさらに金正恩氏に近くなり、待遇が格上げされた」との見方を示し、「そうした変化の意味や意図については予断できない。動向を注視している」と述べた。

 ジュエ氏が初めて公の場に登場したのは昨年11月で、金正恩氏立ち会いの下で行われた新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」の発射実験の現場に同行した。朝鮮労働党機関紙、労働新聞が報じたジュエ氏のこれまでの公開活動の回数は今回の閲兵式出席を含め16回で、軍事分野が13回と最も多く、社会分野が2回、経済分野が1回だった。

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