ハンストで勝負しても勢い失う韓国野党の「原発汚染水放出闘争」

 釜山市機張郡で海藻類販売会社を経営するSさん(59)は「今年はだめだと思ったら、海藻類が例年よりも売れている」「これまでは1日で50~60箱だったが、最近は70~80箱出る」と話した。海洋水産部が水産物消費の活性化に向け、9~10日にソウル江西水産市場で開催した「水産大フェスティバル」は来場客で混雑している。

 慶熙大原子力学科の鄭ボム津(チョン・ボムジン)教授は「放流水が国際的な安全基準を満たすかどうかだけを考えればよい比較的簡単な問題であり、政治的扇動が通用しなかった。2011年の福島原発事故から10年余りたったが、水産物に特別な問題がなかったという経験も影響を及ぼした」と指摘した。

 3週連続で汚染水放流糾弾集会に参加した民主党内からも懐疑的な見方が示されている。民主党関係者は「実際世論が(狂牛病・朴槿恵=パク・クンヘ=弾劾当時の)レベルに達しておらず、市民が参加していない」とした。16年の朴槿恵大統領弾劾ろうそく集会には初回に1万2000人、2回目に4万8000人、3回目に26万9000人と参加者が回を追うごとに急増した。08年の米国産牛肉輸入反対集会には初回の集会に1万人が参加し、1カ月で8万人にまで膨らんだ。

 こうした中、民主党代表室関係者は「来週の集会に党レベルで出席するかどうかはまだ決まっていない」と述べた。国会内の民主党幹部は「来週からは(光化門集会に)に参加しない可能性がある」と語った。

ヤン・ジホ記者、シン・ジイン記者

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  • ▲「水産大フェスティバル」が開かれたソウル市江西区の水協(漁協)江西水産市場は10日、水産物を買い求める市民で混み合った。/オ・ジョンチャン記者

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