（アンカー）
北朝鮮が昨日公開した軍事パレードの映像で最も注目を集めたのは主席壇特別席の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長の隣に娘のキム・ジュエ氏が座っていたことです。今年2月に妻の李雪主（リ・ソルジュ）氏と共に貴賓席にいた時と比較される場面です。キム・ジュエ氏の立場が高まったことを確認できる場面が幾つも撮影されていました。
コ・ヒドン記者が詳しくお伝えします。
（リポート）
北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長と娘のキム・ジュエ氏が主席壇の特別席に座ると、住民たちの拍手と歓声が湧き起こりました。
（朝鮮中央テレビ）
「金正恩同志におかれましては、共和国創建75周年慶祝民防衛武力閲兵式にご出席されました」
キム・ジュエ氏は金正恩氏のすぐ隣の席に座り、パレードを見守りました。
これに先立つ2月の人民軍創建日と建軍節パレードの時に李雪主（リ・ソルジュ）氏や党の幹部らと共に主席壇貴賓席に座っていた時とはその立場が変わったようです。
五星将軍に相当する北朝鮮軍最高階級の朴正天（パク・チョンチョン）軍政指導部長がキム・ジュエ氏の前で膝を突く様子もカメラに映っていました。
北朝鮮の高官が金正恩氏にひざまずく様子は何度も確認されましたが、キム・ジュエ氏にひざまずく様子が公開されるのは今回が初めてです。
（梨花女子大北朝鮮学科の朴元坤〈パク・ウォンゴン〉教授）
「キム・ジュエは年齢はまだ若いが、その前で誰もがひざまずくほどの権威があるとする北朝鮮特有の現象が改めて確認できた」
ファーストレディーの李雪主氏は今回姿を見せず、白頭血統であるキム・ジュエ氏の登場をより強調したとの分析もあります。
北朝鮮メディアはキム・ジュエ氏を「尊敬する子弟の方」と呼びましたが、本格的な4代世襲に向けた準備が始まったとの見方も浮上しています。
パレードには中国の劉国中副首相を団長とする中国代表団も出席し、ロシア軍の楽団が東平壌大劇場で北朝鮮政権樹立75周年祝賀公演を行いました。
TV朝鮮のコ・フィドンがお伝えしました。
（2023年9月10日放送 TV朝鮮「ニュース7」より）