韓国検察、ニュース打破とJTBCを捜索…2022年大統領選世論操作事件

韓国検察、ニュース打破とJTBCを捜索…2022年大統領選世論操作事件

 「韓国大統領選介入世論操作」事件を捜査しているソウル中央地検特別捜査チームは14日、大統領選を控えた時期に「尹錫悦(ユン・ソンニョル)検事による捜査もみ消し」というフェイクニュースを報じた疑いでインターネットメディアのニュース打破、総合編成チャンネルのJTBCなどを捜索した。

【写真】捜索を控え検察批判を行うニュース打破キム・ヨンジン代表

 検察関係者は「悪意的で歪曲(わいきょく)されたインタビュー報道があり、意図的に大統領選に介入した状況が確認された」とし、「ニュース打破などが共謀したかどうかを確認するため、捜索を行った」と説明した。検察は情報通信網法が定める名誉毀損の疑いで捜索令状の交付を受けた。同法によれば、記事の「公益性」とは関係なく、「中傷目的」が認められれば処罰が可能だ。

 ニュース打破は大統領選3日前の2022年3月6日、申鶴林(シン・ハクリム)元言論労組委員長が金万培(キム・マンベ)氏(火天大有大株主)を虚偽インタビューした録音ファイルの編集版を公開し、「2011年の釜山貯蓄銀行に対する捜査当時、尹錫悦・大検察庁中央捜査2課長がチョ・ウヒョン氏(大庄洞開発の融資ブローカー)の捜査をもみ消した」という趣旨で報道した。それに先立ち、JTBCは昨年2月21日と28日、「尹錫悦大統領が検事時代、チョ·ウヒョン氏にコーヒーをいれ、大庄洞関連の調査を行わなかった」と報じた。

 今回の捜索対象には、当時記事を作成したニュース打破記者とJTBC記者(現ニュース打破記者)の自宅も含まれた。

 検察関係者は「釜山貯蓄銀の事件記録を見て、捜査に手加減があったとの疑惑は全く事実に反すると改めて確認した」とし、「当時は(大庄洞事業の初期施行会社代表だった)イ・ガンギル氏とチョ・ウヒョン氏の融資あっせん疑惑の捜査が始まったか、手がかりが得られた状況ではなかった」と説明した。同関係者はまた、「当時の捜査対象は釜山貯蓄銀の大株主、経営陣が他人名義で管理する業者だったが、イ・ガンギル氏の業者ではないことが確認され、捜査対象に含まれなかった」と話した。イ·ガンギル氏は本紙に「チョ・ウヒョン氏に融資のコミッション10億ウォンを渡したという供述は、2014年に京畿南部警察庁で初めて行った」と語っている。

 ニュース打破の捜索現場では関係者が「弁護士が来ていない」とし、一時検事と捜査官の立ち入りを阻む場面もあった。ニュース打破に対する押収捜索は問題の報道を行った記者の作業空間に限定された。JTBCでは検察との現場での協議に従い、捜索が行われたという。

ホ・ウク記者、イ・ミンジュン記者

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