会場を揺るがす「サランヘヨ」…北朝鮮の女性応援団、杭州アジア大会に登場

 かつて国際スポーツ大会で一糸不乱の応援で注目を集めた北朝鮮の女性応援団が2022杭州アジア大会で再びその姿を現した。杭州アジア大会男子サッカーのグループステージF組初戦で北朝鮮と台湾が対戦した19日、会場の中国浙江省金華市の競技場に薄いピンクのTシャツと帽子をかぶった北朝鮮の女性応援団4人が訪れ、選手たちに声援を送った。

【写真】人共旗が描かれた揃いのTシャツ姿で声援を送る北朝鮮の女性応援団

 北朝鮮応援団は北朝鮮代表が人共旗(北朝鮮の国旗)を先頭に登場する際には神妙な面持ちでピッチを見詰めた。直後に試合が始まると、最初から最後までうちわを振りながら大きな声で選手たちに声援を送った。前半7分に北朝鮮のリ・チョグクが先制点を決めた際に応援団は涙を流し、キム・ククチンが決勝ゴールを決めた時には「キム・ククチン!」と叫び続けた。北朝鮮のゴールキーパーがファインセーブを決めると「よくやった、朝鮮の門番、かっこいい」と声を上げた。

 応援団は北朝鮮のチャンスのたびに椅子から立ち上がり、スティックバルーンを手にその場で何度もジャンプした。2018年の平昌冬季五輪では節度ある動きで団体で応援を行ったが、今回はそれとは違った様子だった。

 それから2日後の21日午後、同じ会場で北朝鮮とキルギスとの第2戦が行われたが、この試合では応援団の人数が30人以上に増えた。女性たちは人共旗が描かれた白い半袖のTシャツと帽子を着用していた。年齢は幅広かったが、ほとんどが若い女性だった。

 応援団は試合開始20分前に観客席に到着し、笑顔でスマホで自撮りをしたり、アップを続ける選手たちを撮影したりしていた。試合開始が近づくと引率者とみられる人物が応援団の持つ大型人共旗の角度などを指示した。引率者は「国歌が流れたら帽子を脱ぎましょう」と声を掛けた。

 前半20分にキム・ククチンが先制ゴールを決めると、応援団は人共旗と手拍子を打つグッズを鳴らしながら会場が揺れるほどの歓声を上げた。ある応援団の女性は試合後に選手たちがピッチを後にする際、第1戦と第2戦でゴールを決めたキム・ククチンに向かって「キム・ククチン、サランヘヨ」と叫んだ。

 北朝鮮は台湾(2-0)とキルギス(1-0)に連勝し、勝点6でF組1位となった。北朝鮮が2位で決勝トーナメントに進出した場合、E組1位が決まった韓国と決勝トーナメント1回戦で対戦する。

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  • ▲写真=UTOIMAGE
  • ▲19日に行われたアジア大会男子サッカーのグループステージ第1戦、北朝鮮と台湾との試合で、観客席から熱心に声援を送る北朝鮮応援団/聯合ニュース
  • ▲21日に行われたアジア大会男子サッカーのグループステージF組第2戦でキルギスと北朝鮮が対戦した。写真は会場で熱心に声援を送る北朝鮮応援団。/聯合ニュース

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