韓国の経済成長率 3年連続でOECD平均下回る恐れ

【世宗市聯合ニュース】韓国の経済成長率が3年連続で経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均を下回る危機にある。代表的な低成長国の日本にも、アジア通貨危機以降初めて逆転されるとみられる。

 企画財政部などによると、OECDは19日に発表した報告書で、2023年の韓国の経済成長率を1.5%とし、6月の前回予想を据え置いた。

 主要国の23年の経済成長率見通しは前回予想から上方修正された。米国は1.6%から2.2%に、日本は1.3%から1.8%に、フランスは0.8%から1.0%にそれぞれ引き上げられた。

 世界経済の成長率見通しと主要20カ国・地域(G20)の経済成長率見通しも0.3ポイントずつ上がった。

 OECDは毎年6月と11月に加盟国の経済成長率見通しを、3月と9月はG20を中心に経済成長率見通しを発表する。

 6月に発表されたOECD加盟国の平均成長率見通しは1.4%だったが、主要国の景気回復の傾向を踏まえると11月に上方修正されるとみられる。

 一方、韓国は現状維持も難しいと予想される。

 OECDは韓国の23年の成長率を1.5%と予測したが、韓国政府、韓国銀行(中央銀行)、国際通貨基金(IMF)は1.4%、アジア開発銀行(ADB)は1.3%と予測し、さらに低い。

 下半期(7~12月)に入り経済が改善されるとの見通しも、鈍い輸出回復の勢いや国際原油価格の高騰で次第に不透明になっている。

 こうした傾向が年末まで続けば、23年の韓国の経済成長率はOECD加盟国の平均を下回る可能性が高い。

 韓国の過去2年間の経済成長率はOECD加盟国の平均以下だった。

 OECD加盟国の平均成長率は21年が5.8%、22年が2.9%だったが、韓国は21年が4.3%、22年が2.6%にとどまった。

 23年の韓国の成長率がOECD平均以下の場合、OECD加盟後初めて3年連続でOECD平均を下回ることになる。

 21年、22年の2年連続で経済成長率がOECD平均を下回った国は、韓国のほかラトビア、スイス、チェコ、ドイツ、スロバキア、フィンランド、日本など。

 ただ、日本は下半期に入り景気回復の傾向を見せており、今年はOECD平均を上回ると予想される。

 専門家らは最近の韓国経済の浮き沈みが一時的なものではなく「低成長時代」の始まりだとの見方を示している。

 韓国民間シンクタンク、現代経済研究院のチュ・ウォン経済研究室長は、韓国も低成長がニューノーマルになりつつあるとの見方が可能だとしたうえで「今後も潜在成長率2%前後で上昇と下落を繰り返す水準で成長率が維持されるだろう」と見通した。

 一方、韓国政府関係者は「今年は世界的に製造業が不振で、製造業が占める割合が高い韓国が相対的に大きな影響を受けた。製造業が回復する来年の韓国の経済成長率はほかの国に比べ大幅に伸びるだろう」との見通しを示した。

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