韓悳洙首相と会談した習近平主席「訪韓と釜山エキスポ支持を真剣に検討」

　中国杭州アジア大会の開会式に出席するため中国を訪問した韓国の韓悳洙（ハン・ドクス）首相は23日、中国の習近平・国家主席と会談した。韓首相と習主席の会談は同日午後4時30分（現地時間）から杭州の西湖国賓館で26分間行われた。習主席は「開会式に出席するため中国を訪れた韓首相を歓迎する。スポーツ強国である韓国が今大会で良い成績を残すことを期待する」「中国と韓国は良い隣国として、相互友好と信頼により戦略的同伴者関係を引き続き発展させることも希望している」と述べた。これに対して韓首相は「アジア大会の成功と健全で成熟した韓中関係発展を祈願する」と応じたという。韓国政府高官が明らかにした。

【写真】G20サミット配偶者プログラムに参加した金建希夫人と習主席夫人（22年11月）

　会談で習主席は自らの韓国訪問と釜山万博の支持を真剣に検討する考えを示した。上記の韓国政府高官は「来韓問題はこちらよりも習主席が先に言及した。本人が韓国を訪問する順番であることを知っていた」と説明した。習主席は朴槿恵（パク・クンヘ）政権当時の2014年以来、韓国には一度も来ていない。この韓国政府高官は「釜山に万博を誘致できるようこちらが中国に支持を要請し、習主席はこれを真剣に検討すると言った」とも伝えた。

　今回の会談では韓国が実現に向け力を入れている韓日中首脳会議も議題となった。習主席は「適切な時期の開催を歓迎したい」と述べ、韓首相は「来週開催される高官級会議を皮切りに、外相会議を経て早期に首脳会議が開催されるよう努力したい」と述べた。韓首相が「韓半島問題については中国が建設的な役割を今後も果たしてほしい」と要請すると、習主席は「南北双方の和解、協力を一貫して支持する」「韓半島の平和と安定のため中国も引き続き努力したい」と答えた。

　韓国政府のトップクラスが習主席と会談するのは10カ月ぶりだ。前回は昨年11月にインドネシアのバリ島で開催されたG20（20カ国・地域）サミットの際、尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領と習主席が会談した。今月7日にジャカルタで開催されたASEAN（東南アジア諸国連合）首脳会議では中国の序列2位の李強首相が尹大統領と会談した。上記の韓国政府高官は「4年半ぶりに行われた韓国首相の訪中だ。コロナ禍後、韓国政府のトップクラスによる最初の訪中になる」「韓中両政府トップの交流は昨年から続いてきたが、今回の訪中は両国の交流につながる意義深いモメンタム（契機）になるだろう」とコメントした。