黒人選手だけメダル授与せず批判受けたアイルランド体操協会が謝罪、その中身とは

　【NEWSIS】昨年3月にアイルランド体操協会主催の大会で黒人選手だけにメダルが授与されず、人種差別として批判が強まっている。SNS（会員制交流サイト）を中心に批判が広がったことを受け、アイルランド体操協会は1年6カ月が過ぎて選手の家族に正式に謝罪した。

【写真】自分1人だけメダルをもらえず当惑する黒人少女

人権活動家のモハメド・サファ氏はSNSを通じ「メダルを受け取れなかった幼い黒人少女を思い起こすと心が痛い」「もっと彼女に関心を向けてほしい」と動画と共に呼びかけた。

　動画には授賞式で仲間の選手たちと立っている黒人選手が自分だけメダルが与えられず、当惑する様子が映し出されている。当時現場にいたカメラマンやコーチングスタッフら大会関係者は特に抗議などはしなかったという。

　その後、複数の体操選手や有名人などが動画をSNSにアップし、ネットではアイルランド体操協会に対する批判が強まった。

　英ガーディアン紙は「アイルランド体操協会は大衆からの非難に直面したため、選手の家族に正式に謝罪した」と24日（現地時間）に報じた。

　選手の母はガーディアンの取材に「大会直後に正式な謝罪を要求したが、体操協会は個人的な問題としか言わなかった」「昨年メダルを授与した人が長文の謝罪文を協会に預けたそうだが、私は受け取っていない。協会はなぜ謝罪文を私に示さないのか説明すべきだ」と主張した。

　母はさらに「大衆が事件に関心を示したので、1年以上過ぎた今になって謝罪を受けた」「謝罪の手紙に人種差別についての言及は全くなかった。協会は自分たちの評判しか考えていない」とも批判した。

　アイルランド体操協会は「故意ではなくミスで起こったことだ」「黒人選手には競技会場を立ち去る前にメダルを渡した」と弁解した。

チョン・ユリ記者