韓国最大野党の違法資金疑惑 前代表の自宅を家宅捜索

【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル中央地検は27日、革新系最大野党「共に民主党」の2021年の党大会で代表に選出された宋永吉(ソン・ヨンギル)氏の後援団体が違法資金を受け取った疑惑に絡み、収賄や政治資金法違反の容疑で宋氏の自宅を家宅捜索した。

 家宅捜索は4月29日以来約5カ月ぶり。

 検察は宋氏の後援団体について違法資金の流れを追跡していたところ、団体が違法な後援金を得る見返りに後援者に有利な立法が行われるようロビー活動を行ったとする新たな疑惑をつかんだ。押収物の分析が終わり次第、宋氏を出頭させて取り調べる見通しだ。

 当初、党大会で宋氏を代表に当選させるために陣営関係者らが違法な資金を同党の国会議員らに渡した疑惑から始まった検察の捜査は、宋氏の陣営への違法資金流入疑惑全般に広がった。

 検察は、後援団体が違法な後援金の調達先として利用されたとみている。

 一連の疑惑を巡っては、宋氏の元補佐官が後援金を選挙資金に使用したとして逮捕・起訴された。

 検察はここ数年間の後援金の内訳と金銭出納記録を分析し、違法資金の流れを追跡。今年7月には後援団体に3億ウォン(約3300万円)台の後援金を支払った疑いで、麗水商工会議所の朴龍河(パク・ヨンハ)前会頭の関係先を家宅捜索した。先月は、宋氏と親交のある全羅南道の会社経営者に対しても陣営の食費を肩代わりした疑いで家宅捜索した。

 検察は、これらの人物が宋氏に違法な金品を渡した見返りに事業上の利益を得たとみて調べている。

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