韓国自営業者が返済できない債務、過去最大の7兆3000億ウォンに

 韓国では高金利と景気低迷で自営業者の「借金爆弾」に対する懸念が高まっている。自営業者が期限内に返済できなかった借金が過去最大にまで増え、延滞率は8年9カ月ぶりの高水準となった。

 共に民主党の梁敬淑(ヤン・ギョンスク)議員が4日までに韓国銀行から提出を受けた資料によると、6月末時点で韓国の自営業者が受けた融資のうち1カ月以上延滞した金額は7兆3000億ウォン(約8050億円)に達した。これはコロナ期の2020年の自営業者による延滞額の四半期平均である3兆5500億ウォンの2倍を超える水準だ。

 延滞が急増し、第2四半期(4~6月)の自営業者の延滞率は1.15%となり、14年第3四半期(1.31%)以来の高水準となった。自営業者のうち3件以上の借り入れがある多重債務者は71.3%で過去最大だった。多重債務を負った自営業者は平均4億2000万ウォンの借金を抱えている。

 一方、6月末の自営業者の金融機関からの借入残高は1043兆2000億ウォンと集計された。市場金利の上昇にもかかわらず、3月末(1033兆7000億ウォン)に比べ10兆ウォン近く増えた。借金で持ちこたえようとして、資金を期限までに返済できない自営業者が増えているためとみられる。

 米国が高金利基調を長期間維持し、韓国も高金利が持続する可能性が高いだけに、自営業者の債務問題は韓国経済の大きな負担になりかねない。韓国銀行は先月の金融安定状況報告書で「自営業者向け融資の質が全般的に低下しており、『再出発基金』などを通じ、脆弱債務者の債務再編を促進しなければならない」とし、「中長期的には正常債務者の自発的債務償還および負債構造転換へと誘導する必要がある」と指摘した。

金智燮(キム・ジソプ)記者

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