韓国の政府債務、初の1100兆ウォン超え

 韓国企画財政部は12日、今年8月時点で中央政府の債務が1110兆ウォン(約123兆円)に達したと発表した。昨年末に比べて76兆5000億ウォン増え、初めて1100兆ウォンを上回った。政府が今年予算を編成する際に見込んだ債務(1101兆7000億ウォン)を8カ月で突破した格好だ。債務のうち国債の発行残高は1015兆3000億ウォンで、昨年末より77兆8000億ウォン増えた。

【グラフ】韓国の政府債務、来年1200兆ウォンに迫る勢い

 ただ、企画財政部は9月に国債24兆ウォンを償還し、年末には政府債務が予算案編成時に想定した水準まで低下すると説明した。企画財政部関係者は「2018年にも8月時点で中央政府の債務が計画を超えたが、年末には当初予想を下回った例がある」と話した。

 1~8月の歳入は394兆4000億ウォンで、前年同期に比べ44兆2000億ウォン減少した。特に国税収入は前年を47兆6000億ウォン下回った。これは全般的な景気低迷で所得税(13兆9000億ウォン減)、法人税(20兆2000億ウォン減)など主な税収が減ったためだ。

 歳出は425兆8000億ウォンで、前年同期を63兆5000億ウォン下回った。コロナがエンデミック(日常的に流行する感染症)に移行したことで、コロナ対応事業と零細事業者に対する損失補填金の支給などが終了し、歳出が縮小した。

 統合財政収支から国民年金など4大保障性基金を除き、実質的な国の財政を示す管理財政収支は66兆ウォンの赤字だった。歳出が歳入よりも大幅に減り、前月より赤字幅が1兆9000億ウォン改善した。7月にも管理財政収支の赤字が前月に比べ15兆ウォン減った。

 ただ、今年下半期の法人税中間予納が昨年を下回ると予想されるなど、さらなる赤字改善は困難だという分析が聞かれる。政府は先月、税収再推計作業を終えたが、それによると、今年末の管理財政収支赤字は80兆ウォン前後まで増えるとみられている。

カン・ウリャン記者

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