韓国の多重債務者448万人 過去最高

韓国の多重債務者448万人 過去最高

 韓国で3つ以上の金融機関から融資を受けた「多重債務者」が今年6月末現在で過去最高の448万人を記録したことが分かった。多重債務者は金利上昇局面で利子負担の増大による直撃を受けることが懸念される。

 韓国銀行が16日、梁敬淑(ヤン・ギョンスク)国会議員に提出した「家計融資現況」によると、家計向け融資の債務者は1978万人だったことから、その4人に1人(22.6%)多重債務者という計算になる。この割合は3月末に続き過去最高だった。

 多重債務者の借入総額は572兆4000億ウォン(約63兆5500億円)、1人当たり平均借入額は1億2785万ウォンと推定される。多重債務者の債務返済比率(デット・サービス・レシオ=DSR)は61.5%だった。DSRは債務者による年間の元利償還額を年収で割った値だ。この数字が高いほど返済負担が大きいことを示す。金融当局などはDSRが70%前後に達すると、最低限の生計費を除いた所得の大半を債務返済に充てなければならない状況と見なす。

 高金利で延滞率も上昇している。多重債務者の延滞率は6月末時点で1.4%で、3月末に比べ0.1ポイント上昇した。2020年3月末(1.4%)以降、約3年ぶりの高さだ。

 多重債務者でありながら低所得(所得下位30%)または低信用(信用点数664点)の状態にある脆弱債務者が置かれた状況はさらに厳しい。家計向け融資の債務者のうち脆弱債務者の割合は6.4%で、20年末(6.4%)以降で最高だった。脆弱債務者のDSRは平均67.1%に達し、3月末より0.2ポイント上昇。13年末(67.4%)以降9年半ぶりの高さを記録した。

ハン・イェナ記者

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