ガザ地区に住む韓国人女子高生「とても怖い」…7か月の妹を抱いて避難

 イスラエルとイスラム組織「ハマス」との武力衝突が激化する中、ガザ地区に住む韓国人家族も南部地域に避難していることが分かった。ガザ地区に居住する韓国国籍者は計5人で、この5人は家族だ。韓国人の母とパレスチナ出身の父(韓国国籍者)、そして19歳の娘(スヘル・ゼブリルさん)、息子、さらに生後7カ月の娘という家族構成だ。

【写真】生後7カ月の妹を抱いた韓国系女子高生スヘルさん(インスタグラムより)

 スヘルさんは小学4年生まで韓国に住んでいたが、5年生のときに宗教や父の仕事などの関係でガザ地区に移り、同地区に7年間住んでいる。

 スヘルさんはSNS(交流サイト)で、ガザ地区で起きている爆撃や避難の状況などをリアルタイムで伝えている。スヘルさんはYouTubeのチャンネル登録者数が13万人を超えるインフルエンサーとしても活動中だ。

 スヘルさんのSNS投稿によると、一家5人は今月12日午前6時に退避勧告を受けてガザ地区の南部へと向かったという。

 スヘルさんは「ガザ地区の南方面に行くために荷物をまとめた。行くところがない状況」「戦争はいつ終わるのか」とつづった。

 スヘルさんはまた、7か月の妹を抱いた動画をSNSに投稿し「寝ていたが明け方に起きて避難を始めた。妹には服もまともに着せられないまま一緒に南方面に逃げている。銃弾が飛んでくるのでとても緊張する」「とても怖い」と話した。

 スヘルさんは別の投稿で「もうインターネットと電気も途絶えた」「人生で最もつらい瞬間」「ガザには安全な場所がない」と過酷な状況をつづった。

 イスラエルとハマスの戦闘が発生してからスヘルさんが投稿した内容を見ると、停電した家の中で爆発音が聞こえたり、家の近くで爆弾が爆発して煙が流れてきたりするなど、戦闘のすさまじさが分かる。

 スヘルさんの叔母のマンションもイスラエルによる爆撃で崩壊したという。スヘルさんはほぼ毎日更新しているSNSを通じ、戦争を起こす大人たちに対する恨みをつづるとともに、ガザ地区での民間人被害を赤裸々に伝えている。

 

 韓国外交部(省に相当)は11日、イスラエルに長期滞在中の韓国国民の人数を約570人と推定し、このうちガザ地区には5人が滞在していることを把握した。

 外交部の朴振(パク・チン)長官は10日に行われた外交統一委員会の国政監査で「ガザ地区の韓国系住民は今(安全地帯に)避難した状態」だとして「安全対策を講じる」と述べた。

イ・テヒョン記者

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  • ▲サヘルさんがインスタグラムで公開したガザ地区の様子。
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