米、低性能AIチップの対中輸出も禁止

 米バイデン政権は17日、中国に対するこれまでの半導体輸出規制を大幅に強化すると発表した。仕様の低い人工知能(AI)チップの対中輸出も新たに禁止し、米国からの中国へのAI半導体輸出を完全に遮断する内容だ。今回の措置は、バイデン大統領と中国の習近平国家主席の首脳会談が来月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で開かれる見通しとなる中で発表された。昨年10月、米商務省が先端半導体などの対中輸出を禁止したのに続き、さらに規制が強化された格好だ。

 レモンド商務長官は記者会見で「今回の輸出規制強化の目標は重要なAI技術と先端半導体に対する中国軍のアクセスを抑止することだ」と述べた。ワシントンポストは米政府当局者の話として、「新たな規制には既存の輸出基準を満たすAI半導体でも企業に出荷報告を義務付けることが盛り込まれるだろう」と伝えた。

 追加規制を受け、主にAIチップを生産するエヌビディアをはじめとする米半導体メーカーは対応に苦慮している。エヌビディアは昨年、輸出規制で先端AIチップである「A100」「H100」を中国に販売できなくなると、低仕様の「H800」を販売してきた。今回の措置発表後に取引が始まったニュヨーク株式市場では、エヌビディアの株価が前日比4.7%急落した。エヌビディアは売り上げの20%を中国市場に依存している。

ワシントン=イ・ミンソク特派員

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲写真=UTOIMAGE

right

あわせて読みたい