急発進疑いの事故で孫を失った60代韓国女性、嫌疑不十分に /江陵

急発進疑いの事故で孫を失った60代韓国女性、嫌疑不十分に /江陵

 (アンカー)

 韓国・江原道江陵市で乗用車の急発進によるとみられた事故があり、同乗していた孫を失った60代女性が嫌疑不十分となりました。警察は事故当時、シフトレバーが操作されたという国立科学捜査研究院の分析結果について、60代女性の過失を裏付ける証拠と見なすには不十分だと判断しました。警察の判断が自動車メーカーの欠陥を意味するものではありませんが、遺族やメーカーが進めている訴訟に影響を与えるとみられます。ノ・ドイル記者がお伝えします。

 (記者リポート)

 昨年12月の事故当時の様子です。国立科学捜査研究院は事故車両の事故記録装置「EDR」を分析した結果、運転者がシフトレバーを誤操作した可能性があると見解を示しました。このため、事故車両を運転していた60代女性は同乗していた孫を死亡させた疑いで警察の取り調べを受けてきました。

 しかし、警察は17日までに女性の送検を見送ると本人に通知しました。警察は国立科学捜査研究院の判断が実際にエンジンを起動して確認した検査ではなかったとし、運転者による過失の証拠としては不十分だと説明しました。

 (チョン・ギョンイル弁護士)

 「運転者の過失をしっかり立証できていないほどです。送検見送りの決定は急発進には結び付きません」

 事故の責任を巡る民事訴訟の争点であるシフトレバー操作の有無について、国立科学捜査研究院の鑑識結果と矛盾するする見方も示されました。裁判所が選定したある鑑定機関は、事故車両と同じ車両でギアチェンジ時に出る音と事故車両のブラックボックスに録音された音を比較した結果、ギアチェンジ音は検出されなかったと指摘しました。これに先立ち、EDRを分析した別の鑑定機関は、ドライバーがアクセルペダルを最大限踏み込んではいないという分析を裁判所に示しました。

 警察の決定と民間機関の分析結果が今後の裁判所の判断にどんな影響を及ぼすのか注目されます。TV朝鮮のノ・ドイルがお伝えしました。

(2023年10月17日放送 TV朝鮮「ニュース9」より)

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