梨泰院事故から1年 韓国首相が安全点検「同じ失敗繰り返さない」 

【ソウル聯合ニュース】韓国政府は25日、159人が死亡したソウル・梨泰院の雑踏事故発生から29日で1年となるのを前に、再発防止策を含めた国家安全システム改編総合対策を点検した。

 韓悳洙(ハン・ドクス)首相はこの日、政府ソウル庁舎で主宰した中央安全管理委員会兼中央地方安全点検会議で「いくら良い制度やシステムも、現場できちんと作動しなければ意味がない」としながら「雑踏事故の再発防止策を含め、これまでに設けた制度・政策が災害現場できちんと作動するよう、絶えず点検・補完しなければならない」と強調した。また、災害を予測して備え、同じ失敗を繰り返さず、国家安全システムを改善することが政府と地方自治体の責任だとして、関係機関に努力を求めた。

 国家安全システム改編総合対策は梨泰院での事故を機に策定されたもので、行政安全部は2週間おきに点検会議を行い、地方自治体と協力を進めてきた。

 同部によると、主催者が不明のイベントでも地方自治体が安全管理を強化できるようにする災難(災害)安全法改正案が9月に国会常任委員会で可決された。また、情報通信技術(ICT)に基づき、危険な兆候を迅速に把握する情報システムも拡大している。

 警察は今年初めから、半径50メートル以内の地域で1時間に3件以上の通報があった場合にモニター上に自動表示されるシステムを導入。雑踏の密集度を分析して関係機関に警告を発する管理システムは27日から大都市で先行導入される。

 消防庁は事故の再発を防ぎ、災害に先制的に対応するため現場対応力を強化していると説明した。

 ソウル市はハロウィーンに合わせて多くの人が集まると予想される梨泰院、弘大、江南駅など16の地域を重点的に点検し、リアルタイムで管理する予定だ。

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