「梨泰院ハロウィーン雑踏事故の路地、右側通行なら1000人まで安全」

パク・ジュンヨン教授がシミュレーション分析

 昨年のハロウィーンに発生したソウル梨泰院雑踏事故で、警察特別捜査本部の諮問に応じた金烏工科大学機械設計工学科のパク・ジュンヨン教授は24日、本紙とのインタビューに「当時、路地が右側通行だったら、事故の危険性は下がっただろう」と語った。同教授は事故が発生したハミルトン・ホテル(ソウル市竜山区梨泰院)横の路地の密集度と通行方式による圧死事故の危険性をシミュレーションで分析した。

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 同教授研究チームのシミュレーション結果によると、事故があった路地で通行が無秩序だった場合、路地内の人数が800人の時から人の流れが停滞し始め、圧死の発生確率が高くなったという。しかし、右側通行の場合は人数が1000人になるまで停滞が発生しなかった。 一方向通行にした場合は歩行者の平均歩行速度が双方向歩行速度より約6%速く、平均歩行速度の偏差も少ないためだ。右側通行は路地の密集度を下げるのに効果的だったということだ。

 パク・ジュンヨン教授は「まず、圧死事故が起きないよう絶対的な人員規制が最優先される」とした上で、「シミュレーションの結果、事故時は路地に少なくとも1000人以上、最大で約1800人いたと判断されるため、絶対的に圧死事故の発生が避けられない環境だった」と言った。そして、「それでも右側通行・一方通行が事故の危険性を引き下げるのに大いに役立つことは明白だ」「警察や公務員が祭りや多くの人が密集するイベントで右側通行をするよう呼びかけた際は、それに従うことが同様の事故を予防する最善策だ」と語った。

 又石大学消防防災学科のコン・ハソン教授が今年4月に発表した「傾斜路での群衆密集度による移動時間比較および分析」という研究論文でも、右側通行が双方向通行より1.2-2.2倍ほど避難時間が速くなると分析された。同教授は「群衆密集度が高い場所に傾斜路通行路がある場合、停滞現象を予防するため、一方通行にするのが効果的だ」「路地の中央に安全線を設置して右側通行を誘導したり、一方通行の路地を別途指定したりして、歩かせた方がいい」と語った。

キム・スンヒョン記者

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  • ▲ハロウィーン・デーだった昨年10月31日、人出が多く混雑したソウル市竜山区の繁華街・梨泰院の様子。写真=聯合ニュース

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