韓国国会が雑踏事故1年で追悼式 再発防止へ誓い新たに

【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル・梨泰院で159人が死亡する雑踏事故が発生してから29日で丸1年となったことを受け、ソウルの国会図書館前で30日、追悼式典が開かれた。式典に参加した与野党の関係者は事故の再発防止のため制度の改善に努力すると約束した。

 式典では「惨事が発生した根本的な問題を探し出して改善し、再びこのようなことが韓国で起きないよう法や制度を整備する」といった内容が盛り込まれた「記憶と誓い」の宣言文が各党の代表者らによって朗読された。

 与党「国民の力」の尹在玉(ユン・ジェオク)院内代表は追悼の辞で「惨事を防げなかったことに対し、言葉では言い表せない苦痛と自責の念を感じる」とし、二度とこのような事故が起きないようにすると約束することしかできないと話した。

 また「あの日から韓国は少しずつ変わっている。新しい形の事故や災害に対する警戒心が高まり、事前に備えて予防するマニュアルや国家システムを向上させ、すべての時間と空間に国家が存在するよう努力している」とし、国会は争うのをやめ、国民が信頼できるより完全な対策作りを続けなければならないと指摘した。

 最大野党「共に民主党」の洪翼杓(ホン・イクピョ)院内代表は、梨泰院雑踏事故の原因究明と被害者支援に向けた特別法を成立させるために、国会が協力するべきだと呼び掛けた。

 国会行政安全委員会の委員長を務める共に民主党所属の金教興(キム・ギョフン)議員は「梨泰院惨事特別法は12月の国会で必ず成立させなければならない」とし「特別法は安全な国を作るための出発点だ。刑事的責任を問うだけでなく、事故の構造的原因を探さなければならない」と強調した。

 金振杓(キム・ジンピョ)国会議長も「国民の生命を保護するための国会の役割に完了という概念はありえない」として「党派の立場を離れ国民の生命保護と事故再発防止のために与野党が合意し特別法を処理できるよう最善を尽くしてほしい」と要請した。

 国会行政安全委員会が主催した今回の式典には事故の当事者と犠牲者遺族が約50人参加した。

 遺族側の代表は「ここにいるすべての人が誠意ある姿勢で特別法成立に力を貸してほしい」と訴えた。

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