比マニラで人身売買の建物にガサ入れ…韓国人を含む600人が拘禁されていた

 フィリピンの警察が、人身売買によって多数の人員を集めて犯罪に動員していたと疑われる組織に家宅捜索に入り、韓国人を含む約600人を発見したことが分かった。一部のメンバーの体には拷問された痕が見つかったが、そのメンバーらは自身らが強制的に監禁されたと主張しており、捜査当局は容疑者と被害者を区別するための面談を実施している。

【写真】「塩田奴隷の実態を明らかにする」と島を訪れて韓国警察に逮捕されたユーチューバー

 AFP通信など外信が29日(現地時間)に明らかにしたところによると、フィリピン大統領直属の組織犯罪対策委員会(PAOCC)は28日、声明を発表し「27日夜、マニラ市内の建物で予告なしの取り締まりを行い、中国・韓国・ベトナム・フィリピンなどの国籍者598人を発見し拘禁した」と明らかにした。同時に、中国大使館からインターネットゲーム会社の許可を受けて会社を運営していたとみられる9人の身元把握を要請した。

 フィリピンのレムリヤ法相は「人身売買などで巨額のカネを稼いでいた大規模組織だ。現在、拘禁者全員に対する面談を実施している」として「建物の内部から暗号資産やロマンス詐欺に使用していたとみられるコンピューターが見つかり、このコンピューターにアクセスするために令状を申請中だ」と説明した。

 現場で捕まったメンバーのうち一部の中国人の体には、はっきりとした拷問の痕があったという。この中国人らは、自分たちが強制的に監禁されていたと話した。また、ある中国人は「別のフィリピンのオンラインゲーム運営会社に拉致され、50万ペソ(約131万円)で売り渡されたと話したほか、1年間監禁されて一日に最大15時間働かされていたとの主張も飛び出した。

 東南アジア地域では最近、人身売買などによって多数の人員を集め、インターネットを使った詐欺などに強制的に動員する組織が活発に活動している。フィリピンでは今年6月にも、人身売買によって集められてオンラインカジノで働かされていた外国人約1000人が救出された。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)も報告書で「国際的なインターネット犯罪に東南アジア人数十万人が強制的に関与させられている」と説明した。

ムン・ジヨン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲イラスト=チョン・ダウン記者

right

あわせて読みたい