サムスン電子の営業益78%減 半導体赤字は前期比で縮小=7~9月期

【ソウル聯合ニュース】韓国のサムスン電子が31日に発表した2023年7~9月期の連結決算によると、本業のもうけを示す営業利益は2兆4336億ウォン(約2700億円)で前年同期比77.6%減少した。主力の半導体事業で3兆7500億ウォンの赤字を計上したが、赤字額は前四半期に比べると縮小した。半導体メモリーの価格下落傾向に歯止めがかかり、高性能DRAMなどの需要が伸びていることから、10~12月期は業績の回復傾向がより鮮明になりそうだ。

 7~9月期の営業利益は、金融経済情報メディアの聯合インフォマックスが集計した市場予想(1兆8358億ウォン)を32.6%上回った。

 売上高は67兆4047億ウォンで前年同期比12.2%減少した。純利益は5兆8441億ウォンで37.8%減となった。

 半導体メモリーの赤字幅が縮小し、スマートフォン(スマホ)とディスプレー事業の業績が予想を上回ったことから、営業利益は23年1~3月期(6402億ウォン)、4~6月期(6685億ウォン)に比べて大きく回復した。

 7~9月期の業績を事業部門別にみると、半導体事業を担うデバイスソリューション(DS)部門の営業損益が3兆7500億ウォンの赤字を計上した。3四半期連続の営業赤字で、1~9月の累積赤字額は12兆6900億ウォンに上る。ただ、DRAMの平均販売単価の上昇と出荷量の増加などにより、赤字額は前四半期(4兆3600億ウォン)に比べると6000億ウォン程度縮小した。同部門の売上高は16兆4400億ウォンだった。

 デバイスエクスペリエンス(DX、モバイル・家電)部門の営業利益は3兆7300億ウォン、売上高は44兆200億ウォンとなった。このうち、スマホを手掛けるモバイルエクスペリエンス(MX)事業は「ギャラクシーZフリップ5」「ギャラクシーZフォールド5」など新製品の販売好調で堅調な成長をみせた。

 ディスプレー(SDC)部門は営業利益が1兆9400億ウォン、売上高が8兆2200億ウォンで、中小型パネルの利益が前四半期から大幅に増加した。

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