日本の地球科学専門家有志300人「核のごみ処分地、日本に適地はない」

 原子力発電所の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)について、日本の地球科学の専門家有志が「処分地の適地はない」とする声明を発表した。朝日新聞が31日に報じた。

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 同紙は「日本の地球科学の専門家有志は30日、高レベル放射性廃棄物の処分地選びについて、地殻変動の激しい日本では、廃棄物を10万年にわたって地下に閉じ込められる場所を選ぶのは不可能として、処分の抜本的な見直しを求めた」と伝えた。

 声明には日本地質学会の元会長を含む研究者、教育関係者、地質コンサルタントなど300人が名を連ねた。

 日本は2000年、適切な地域を見いだせば使用済み核燃料を地中で処分できることを定める「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」を成立させた。有志らは声明で「日本列島は複数のプレートがぶつかり火山や地震が活発な変動帯だ」「北欧と同一線上に考えて地層処分をすれば安全が保障されると考えるのは論外だ」と指摘した。

 専門家有志らは「日本はほとんどの地域で岩盤が不均質で、亀裂が多い上に活断層が確認されていない場所でもたびたび地震が発生する」「その過程で地下水の流れが変わり、亀裂や断層を通じて放射性物質が漏れ出す恐れがあるため、10万年間の地殻変動や地下水の状況を予測し、影響を受けない場所を選択するのは現時点では不可能だ」と主張している。

 有志らは声明で「今の最終処分法を廃棄し、地上での臨時保管などを中立的な第3の機関を設立して再検討すべきだ」と要求した。

 日本政府は放射性廃棄物処分場の選定に向け、北海道の寿都(すっつ)町と神恵内(かもえない)村で調査を行っている。朝日新聞は全3段階の調査のうち第1段階となる文献調査が最終段階に入ったと報じた。これとは別に長崎県の対馬でも文献調査を進める動きがあった。

 有志の発起人の一人である新潟大学の赤井純治名誉教授は「科学的な議論が行われない状態で地下深くに埋めるという議論が進んでしまった」「科学的な議論を行い、改めて原点に立ち返る必要がある」と指摘した。日本で現在稼働中の原発は10基で、27基が稼働延長に向け申請準備中だ。また残り21基は2011年の東日本大震災を受け早期に廃炉を行う方針に変更された。

パク・クンテ記者

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