日本バレーの「二段モーション」サーブが韓国上陸、戦術として定着なるか

 【NEWSIS】韓国プロ・バレーボール・リーグのVリーグで、サーブをする際にタイミングをずらす「二段モーション」が話題になっている。日本のバレーボール・チームがカップ大会で見せた、サーブの動作の途中で一瞬止まるようなフェイントのことで、「2023-24 Vリーグ」開幕を前に韓国バレーボール界にも広がっている。

【写真】安山OK金融グループ・ウッメンの荻野正二監督

 今年8月に行われた「KOVO(韓国バレーボール連盟)カップ」で日本から招待されたパナソニックパンサーズの選手がサーブ時に異例の動作をした。韓国の選手たちが相手のサーブ直後、攻撃位置にあらかじめ移動するのを見抜いたパナソニックの選手は、サーブ動作に入る動きをして一瞬止まり、その後、サーブをした。これにだまされた韓国の選手たちは「ポジショナルフォールト」を犯して点数を献上した。

 ポジショナルフォールトはバレーボール用語だ。バレーボールではサーブを入れる瞬間だけはサーブを入れる順番に従い、1番から6番までのコート内の規定ポジションにいなければならないというルールがある。規定ポジションから外れるとポジショナルフォールトと判定され、1点を失う。

 パナソニックのサーブ二段モーションは、韓国男子バレーボール・チームにも衝撃を与え、公式リーグでも使われ始めた。

 日本から来た荻野正二監督率いる安山OK金融グループ・ウッメンの選手がサーブの際、さまざまなフェイントを使い始めた。それ以降、10月26日に水原体育館で開かれた水原韓国電力ビクストーム対天安現代キャピタル・スカイウォーカーズ戦で両チームが相次いで二段モーションを使った。開幕後、1勝目が挙げられず、勝利を渇望していた両チームは二段モーションを駆使した。

 韓国電力のハ・スンウが第2セット終盤、二段モーションで現代キャピタルのオポジット、アフメドのポジショナルフォールトを誘った。すると現代キャピタルも第3セットにキム・ソンホが二段モーションで応酬し、ハ・スンウのポジショナルフォールトを誘った。

 これにより、今後はサーブ中の二段モーションが戦術の一つとして活用される可能性が開かれた。

 規定上、二段モーションは反則ではない。「主審のサーブのホイッスルから8秒以内にサーブを打たなければならない」ということ以外にルールがない状況だ。

 ただ、二段モーションは今後、議論を招く可能性がある。チャンピオン決定戦などポストシーズンの試合で二段モーションが乱発されれば、ポジショナルフォールトの可否をめぐって反発が起こりかねない。

 その上、ポジショナルフォールトは現行の規定上、ビデオ判定の対象ではない。副審が目視で判定をするのが現実で、判定を巡る論争が発生した場合、映像で事後確認することが事実上できないのが実情だ。

パク・デロ記者

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