胃がんで死亡した大韓航空の客室乗務員 宇宙放射線被ばく、初の労災認定

胃がんで死亡した大韓航空の客室乗務員 宇宙放射線被ばく、初の労災認定

 胃がんの診断を受け死亡した航空会社の客室乗務員が宇宙放射線による産業災害(産災、労働災害)認定を受けた。宇宙放射線とは宇宙から地球に降り注ぐ高いエネルギーを持つさまざまな粒子や放射線のことを言う。2021年に白血病で亡くなった別の元乗務員が宇宙放射線による産災認定を初めて受けたが、今回は胃がんの原因が宇宙放射線であると初めて認定されたのだ。

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 韓国勤労福祉公団などは5日、先月6日に胃がんで死亡した大韓航空の元客室乗務員について「ソウル南部業務上疾病判定委員会が業務災害として認めた」と発表した。この元乗務員は1995年から2021年まで客室乗務員として勤務し、2021年4月に胃がんのステージ4と診断され、53歳で死亡した。この乗務員はその飛行時間のほぼ半分が米州路線と欧州路線だった。これらの路線は北極を通過する「北極航路」を利用するケースが多いため、他の路線よりも宇宙放射線の影響を受けやすいという。

 大韓航空は「乗務員が被ばくする放射線量については年間の基準を超えないよう管理している。また申請者の疾病と宇宙放射線との因果関係は明らかになっていない」と主張してきた。しかし委員会は「故人の累計被爆量は(会社側が)測定したものよりも実際に多い可能性があり、長距離路線の特性から食事も不規則になる点なども総合的に考慮すれば、疾病と業務の間にはかなりの因果関係が認められる」との判定を下した。この元乗務員は飲酒や喫煙の習慣がないにもかかわらず、比較的若い年齢で胃がんを発症したため、この点も判断に影響したようだ。

クァク・レゴン記者

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