台風並みの強風、韓国各地で被害 ソウル・弘大付近では仮設物が倒れて2人重傷

825件の豪雨・強風被害

 6日午後3時29分ごろ、ソウル市麻浦区東橋洞の弘大入り口駅付近にある建物1階の工事現場で、鉄製の作業用臨時構造物が強風で倒れ、通行人2人を巻き込んだ。この事故で50代の女性が心停止状態に陥り、心肺蘇生術(CPR)を受けて病院へ搬送された。40代の男性1人も顔に裂傷を負い、病院で治療中だ。

【写真】強風で傾いた足場に事故防止用ロープを設置

 今月5日から雨と共に吹き荒れた強風により、ソウルをはじめ韓国各地で被害が相次いだ。6日午前0時から午後5時までの間に、韓国各地で豪雨および強風による消防の出動は合わせて825件に上るという集計結果が出た。死者はいなかったが、心停止1人を含め10人のけが人が発生した。内訳は、京畿道3人、ソウル2人、仁川2人、忠清南道2人、忠清北道1人となっている。この日、各地で風速20-30メートルという準台風級の強風が吹き、江原道弥矢嶺では最大風速42.2メートルを記録した。

 6日午前9時9分ごろ、京畿道始興市新川洞のある商店で看板が倒れ、通行人1人が負傷した。また午後3時38分ごろ、竜仁市器興区霊徳洞では木の枝が折れて通行人に当たり、けがを負わせた。

 これに先立ち午前7時28分ごろ、ソウル市麻浦区孔徳洞の新築オフィステル(住居兼オフィス物件)工事現場で、外壁を覆っていた幕と鉄製の足場が傾き、この一帯およそ250メートルの区間で2時間半にわたり車の通行が規制された。東大門区竜頭洞のある住宅では、建築資材の「サンドイッチパネル」が風で飛び、付近に駐車してあった車が破損した。

 江原道江陵市草堂洞では午前11時29分ごろ、あるマンションの駐車場で軽自動車1台が強風にあおられてマンションの塀を突き破り、2メートルほど下にある歩道に転落した。消防署当局は「転落した車の中に人はおらず、ギアがニュートラルに入っていたことや駐車場が高所に位置していたことなどを考慮すると、風にあおられて落下したものと推定される」とした。

 韓国南部でも強風の被害が相次いだ。大邱市寿城区では8階建てビルの屋上から数枚のパネルが歩道に落下したが、幸いにも人命被害はなかった。済州では、済州市旧左邑や西帰浦市ソフン洞、大静邑などで強風により立ち木や信号灯が倒れた。

 昨晩降った雨による増水での孤立事故も起きた。仁川では釣り人3人が、京畿道城南では市民1人が、雨により川岸で孤立したが、救助された。仁川、京畿道水原や安山などでは落ち葉が排水路をふさぎ、道路が浸水したところも多かった。

 このほか6日午後3時現在で、済州空港を離着陸する国内線航空20便が欠航し、国内線82便、国際線1便の運航が遅延した。

キム・ヒウォン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲6日午後、ソウル市麻浦区東橋洞の弘大入り口駅付近にある建物1階の改装工事現場で、鉄製の仮設物が強風で倒れている様子。この事故で50代の女性と40代の男性が重傷を負った。/写真=NEWSIS
  • 台風並みの強風、韓国各地で被害 ソウル・弘大付近では仮設物が倒れて2人重傷

right

あわせて読みたい