ウォン・円相場、100円=900ウォンが底だと思ったのに…円安に泣く韓国の個人投資家たち

 日本の証券市場に直接投資した投資家も泣き顔だ。韓国預託決済院によると、今年日本の証券市場に直接投資した個人が最も多く購入したのが「アイシェアズ米国債20年物円ヘッジETF」で、買い越し規模は3億6274万ドルに達する。2位の「グローバルX日本半導体ETF」の買い越し規模が4387万ドルであるのと比べれば、どれだけ大きな人気を集めたのか推測できる。 アイシェアズETFは円建てで20年物以上の米国超長期債に投資できる商品で、今後米国の金利が下がれば債券価格上昇と共に為替差益も狙えることが人気の理由だった。しかし、年初来の米国債金利の上昇で20%近い損失を記録している。韓国人投資家はウォン安による為替損失まで抱え込むことになった。

■「来年半ばには円が反発」

 専門家は日本がマイナス金利政策を維持しているため、当分は円安が続くと予想する。しかし、現在の水準から円の一段安はないとの見方で一致している。ハイ投資証券のアナリスト、パク・サンヒョン氏は「経済のファンダメンタル(基礎的体力)を考慮すると、100円=860ウォン台は行き過ぎた円安だ」とし、「一段安にはならず、900ウォン台に着地する可能性が高い」と話した。キウム証券のアナリスト、キム・ユミ氏も「年末までは870~900ウォンのレンジで上下するだろう。来年は米国の利上げ終息期待が高まる一方、日本にも通貨緊縮の余地があるという点でウォン相場は900ウォン前後まで上昇する」と見通した。

 1990年代に日本の為替政策の責任者として「ミスター円」というニックネームで呼ばれた榊原英資元財務官は最近の記者懇談会で「来年夏ごろには今の量的緩和政策を緊縮政策に転換するのではないかと思う。そのころには円高に転じるだろう」と予想した。

安重顕(アン・ジュンヒョン)記者

【図】ウォン・円相場の推移と日本ETF投資収益率

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